久しぶりの投稿となります。
新しい年を迎え、1月も下旬ですね。
月日の流れがなんと早いこと・・・
暦の上ではもうすぐ立春です。
とは言え、最近は暖冬傾向にありますので、何となく季節感が薄らいでしまっている気もしますが・・・
先日畑の畦に、オオイヌノフグリが咲いているのを発見しました。
そんなところでも春を感じますね。
いぬふぐり星のまたたく如くなり 高浜虚子
「立春」は、二十四節気の一つで、毎年2月4日頃。
冬から春へ季節が移り変わる節目の日となります。
2025年の立春は2月3日です。
3日に節分で豆まきをして邪気を追い払うと同時に、すっきりとした気持ちで春に向かう、という感じでしょうか。
節分や心にひそむ鬼もなし 大谷句佛
節分の豆をだまつてたべて居る 尾崎放哉
こだまする後山の雪に豆を撒く 飯田蛇笏
豆を撒く吾がこゑ闇へ伸びゆかず 石田波郷
四方に今なやらふ声はしづまりて年をぞ守る夜半の灯 源高門
いろいろの色の鬼ども集りて蓮の華にゆびさすところ 斎藤茂吉
青春の鬼に再び守らるる禁獄の身となるよしもがな 与謝野晶子
昔は、今と違って冬の寒さは厳しく、雪も多く降ったのではないでしょうか。
家などの暖房状況も今とは違っていましたので、春の到来はとても心待ちにされていたのではないかと想像します。
洛陽に春立つ二月三日かな 正岡子規
花さかぬ木に春来る若葉かな 正岡子規
オリオンの真下春立つ雪の宿 前田普羅
春立てりあかつき闇のほぐれつつ 久保田万太郎
かゝる夜の雨に春立つ谷明り 原石鼎
さゞ波は立春の譜をひろげたり 渡邊水巴
もとびとの袖をつらぬるむらさきの庭にや春もたちはそむらむ 藤原定家
立春の日、神社やお寺では「立春大吉」と書かれたお札が配られます。
玄関などに貼ることで、魔除けや厄除けのお守りになります。
その風習は、鎌倉時代には禅宗のお寺で行われていたそうで、「立春大吉」の文字は左右対称でどちらから読んでも同じであるため、災いが入り込んでも同じ道をたどって出て行くと信じられていたのだとか。
「立春」は新たな始まりを意味し、人生を前向きに捉える象徴。
「大吉」は最大の幸運を表し、心を清め、福を招くための言葉。
禅宗では、立春大吉の文字そのものにも意味があり、単なるお守りとしてだけではなく、日々の教えとしても使われていたそうです。
希望を感じるとても素敵な言葉ですよね。
雨の中に立春大吉の光あり 高浜虚子
このお札、自分でも書いてもいいそうです。
折符を作ってみるのも楽しそうですね。
今年は、自作のお札で厄払い、というのはいかがでしょうか。
春の始まり、どうぞお元気にお過ごしくださいませ。