クリスマスの贈り物
メジロ 26.12.25 東京都清瀬市
東京でクリスマス・イヴに雪が降った最後は1965年。昭和40年のことです。
25日のクリスマス当日に降った最後が1984年ということですから、
過去三十年にわたって、このシーズンに東京に雪が降ることはなかったのです。
26.12.25 東京都清瀬市
さて、初雪が12月14日。平年より二十日も早く、大雪だった去年と比べても
六日早かった今年の寒さは、「それ」を もしかしたら と思わせて、俄然話題
になったのでしたが。
カシラダカ 26.12.24 東京都清瀬市
クリスマスの夜はしんしんと冷えて、それでも雪を見ることはなく明けました。
こころなし しみじみと年末めいた静かな朝になりました。
一年のあれこれを思い出すともなく思い出して、久しぶりに、
ちょっと離れた場所にある、御町内の猫の集会所を通って見ました。
この季節は、みなお家にいる時間が長いので、誰にも会えないかもしれない
とも思いながら。すると、
“ コンニチハ ”
あれっ あなたは
“ ヒサシブリダネ ”
もしかして ワガハイ君なの? こんなにフサフサだったっけ
“ 冬モード ダヨ ”
すてきなコート とっても暖かそう
でも別人かと思いました。
暖かそうといえば、こちらは一年中のゴージャスなのですが
やはりこの頃は格段にたっぷりしているようです。
“ ゴキゲンヨウ ネエ ゴゾンジ? ”
何でしょう マドレーヌさん
“ チキンノ骨ッテ 縦ニワレチャッテ 喉ニ ササルッテ ホントカシラ ”
聞いたことは あるわね
“ ソウ言ッテ キノウ ローストチキン ワケテクレナカッタノヨ ”
そうなの
“ ジャア アラマキジャケハ ショッパイカラ ダメ!
ッテイウノモ ホントノコトカシラ ”
もちろん
うちのにゃんこたちは、健康のためにキャットフードだけにしましょう
って獣医さんに言われているわ 守れないけど
“ ソウナノ ソレナラ アラマキジャケハダメデ アジノヒモノナライイ
ッテ ナニカ オカシクナイ? ”
それは まあね
“ オショウガツノシタクデ イソガシインデスッテ
オテツダイ シタイナーッテ オモウンダケド、
ネコハ ムコウデ アソンデナサイ ッテ ”
わかる! よくわかります そういうものよ
“ デモ ジブンデ カマボコ タベチャッタノニ
ワタシノセイニ シタリスルノ ヒドイデショ
ココノ オダイドコロ ツマミグイ シホウダイナノヨー”
“ ココダケノオハナシ オトナリノ Hサンノオヨメサン
オマメ 煮ルノ ヘタクソダカラ
瓶詰買ッテ オウチデ煮タコトニスルンデスッテ ”
“ Sサンノオウチノ コーコーセイ マタ「アカテン」トッテ
オカアサン ガッコウニ ヨバレタノ
アノ子 オサカナノ骨ハ マダ ヒトリデ トレナイノヨー ”
ネコネットワークでは いつも恐るべき情報が御町内を駆け巡っていることでしょう。
“ ヒタちゃん 退(さ)がって そこにいるとみんなが見えない ”
ひたちはテーブルの上に陣取って 西部劇に夢中で
“ ワガハイクン フサフサニナッテタノ ”
そうなの 秋に会った時はスッとして見えたわね
“ ヘヘ ” 10月のワガハイ君
“ フサフサッテ ココロノボス ミタイジャナイ ”
あっ ホント もしかすると親戚だったのかな
今度 お家の人に聞いてみるね
そんな のどかな話でみやとお茶を飲んでいた その時
庭の濡縁の方からカサコソという小さな もの音が
みやが窓際に走ってゆきます
“ コンニチハ ”
“ オヤツ イイカナ ”
いいとも いいとも よく来たね クリスマスはどうしていたの
“ ンー ”
ニセタヌキポン太君は ちょっとものを考える風でしたが、
やがて何でもないように オヤツを食べ始めました。
器いっぱいになってしまう大きな頭が、うれしそうに頷くように動いています。
今年が終わる前にまた会えて 本当にうれしいわ
幸せに暮らす猫になってもらいたい みんなと仲よくしてね
年の瀬が近づいて参りました。
し残した仕事や進まない大掃除など、問題を抱えたままドタバタしております。
その中で、小さな棘がひとつスッと抜けたような すっきりした気分になりました。
26.12.25 東京都清瀬市