第二十九回
 『たびかがみ』二の巻(7)花巻からの車窓

 「たびかがみ」は霧深い岩手県花巻温泉からの鉄道の旅です。次に地名が出てくるのは青森県の蔦温泉(上北郡十和田湖町大字奥瀬字蔦野湯・次の次の回)です。そこに向かうまで記事はなく、なだらかな東北の風景写真が続きます。
 松籟帖には小琴が浅い春を詠んだ歌の色紙を掲載しています。典雅な春の雪を素材に、小琴らしい優しみの滲む一首です。




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連載予定
・比田井小琴とその時代 ──「たびかがみ」まで──   **回
・「たびかがみ」
(1の巻) 
上高地、福井、神戸、明石
・「たびかがみ」
(2の巻) 
会津、松島、花巻温泉、蔦温泉、十和田湖、仙台、静岡、紀三井寺、神戸、小倉、別府、熊本、阿蘇、新和歌の浦、難波、雲仙
・「たびかがみ」
隠岐の巻 
埼玉県浦和、出雲松江、隠岐
・「たびかがみ」
北海道の巻 
秋田、青森、函館、旭川、アイヌ部落、層雲峡、札幌、オタモイ、小樽、津軽湾
・「花かたみ」 (連作)   茨城県宗道、上州新鹿沢、上諏訪、金沢、箱根