第二十八回
  『たびかがみ』二の巻(6)平泉、花巻

 「たびかがみ」は岩手県平泉から花巻温泉までを行きます。平泉は平安時代後期に京の都とは別の繁栄を誇った奥州藤原氏の本拠。源義経のゆかりの地でもあります。その興亡を偲んだ松尾芭蕉の句にも触れ、この地で小琴の受けた感興は重層的なまことに深みのあるものだったでしょう。
 解説は「たびかゞみ」本文にも触れられている松尾芭蕉の『奥の細道』から、「平泉」の段を御紹介します。




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連載予定
・比田井小琴とその時代 ──「たびかがみ」まで──   **回
・「たびかがみ」
(1の巻) 
上高地、福井、神戸、明石
・「たびかがみ」
(2の巻) 
会津、松島、花巻温泉、蔦温泉、十和田湖、仙台、静岡、紀三井寺、神戸、小倉、別府、熊本、阿蘇、新和歌の浦、難波、雲仙
・「たびかがみ」
隠岐の巻 
埼玉県浦和、出雲松江、隠岐
・「たびかがみ」
北海道の巻 
秋田、青森、函館、旭川、アイヌ部落、層雲峡、札幌、オタモイ、小樽、津軽湾
・「花かたみ」 (連作)   茨城県宗道、上州新鹿沢、上諏訪、金沢、箱根