「たびかがみ」は岩手県平泉から花巻温泉までを行きます。平泉は平安時代後期に京の都とは別の繁栄を誇った奥州藤原氏の本拠。源義経のゆかりの地でもあります。その興亡を偲んだ松尾芭蕉の句にも触れ、この地で小琴の受けた感興は重層的なまことに深みのあるものだったでしょう。 解説は「たびかゞみ」本文にも触れられている松尾芭蕉の『奥の細道』から、「平泉」の段を御紹介します。