春日井市道風記念館」からご案内が送られてきました。

道風記念館の館蔵品による「書の魅力」展です。

 

裏面の写真は日下部鳴鶴、梅舒適、柴田東谷、佐々木嵓邦、比田井南谷、上松一条、清水比庵。

ええっ? 比田井南谷?

南谷が25歳のときの屏風が展示されるみたいです。

比田井天来が最晩年に、病床に伏していたとき、そばに置いていたもので、王羲之の「郷里人帖」の臨書です。

2022年の比田井南谷展でも展示され、展覧会終了後、道風記念館に寄贈させていただきました。

 

これは、行かなくちゃ!

 

落ち着いた佇まいの道風記念館。

小野道風がお出迎えです。

 

「書の魅力」展は、令和6年12月18日(水曜日)から令和7年2月16日(日曜日)まで開催されています。

学芸員の鈴川宏美さんが案内してくださいました。

どういう展覧会かというと

 

館蔵品展「書の魅力」では、多彩な魅力をもった館蔵の近現代書作品をご紹介します。

芸術の鑑賞方法はひととおりではなく、人それぞれが好きなように楽しめばよいものですが、書を楽しむ方法をいくつかご提案したいと思います。

この展覧会をきっかけとして、ひとりでも多くの方が書の魅力を感じていただければ幸いです。

 

書のすばらしさを一人でもたくさんの方に理解してほしい。

そんな願いがこめられた、珠玉の展示です。

書を楽しむ方法が6つ提案されています。

 

①書線の美を味わう

②揮毫のリズムを感じ取る

③紙面構成の面白さを味わう

④墨色の微妙な美しさを感じる

⑤画と一体になった書を鑑賞する

⑥書家が古典をどう解釈したかを知る

 

それぞれにふさわしい作品が紹介されていますが、印象的だったは③の中野北溟先生の作品です。

北原白秋の詩「落葉松(からまつの林を過ぎて)」を二行に書いたもので、お若い頃のものだと思いますが、消え入りそうな細い線で書かれた、繊細この上ない書。

YouTubeに動画がアップされていますので、ぜひご覧ください。

 

南谷の屏風は⑥で紹介されています。

 

もともと屏風でしたが、六本の軸装にしてくださいました。

このほうが安定して見えるので、落ち着いて鑑賞できると思います。

大切にしてくださり、本当にありがとうございます。

 

会期中に学芸員さんによる展示品解説があります。

令和7年1月26日(日曜日)と 2月8日(土曜日)。

午前10時半から11時までと、午後2時から2時30分までの二回で、初心者向けにお話してくださるそう。

事前予約は不要です。

ぜひお誘い合わせの上おでかけください。

 

この日は三河温泉に宿泊しました。

全室オーシャンビューの「サンヒルズ三河湾」というホテルで、美しい夜景に目を奪われました。

晴れていれば夕陽の頃が絶景みたいです。(ちょっと曇っていた)

 

今年はアート・バーゼル(香港)からはじまって、書籍「比田井南谷ー線の芸術家」の発行、アート・バーゼル(スイス)でのキャビネット展示、そして東京画廊の比田井南谷展、そして今回の道風記念館の展示と、南谷が注目された年でした。

本当にありがとうございました。

書道