東京画廊+BTAP で開催中の「比田井南谷展」。

最終日、11月16日(土)に、トークイベントが開催されることになりました。

ゲストは現代美術コレクターとして名高い高橋龍太郎さん、そして東京画廊+BTAPから田畑幸人さんです。

お二人について、先にご紹介したいと思います。

イベントの詳細はこちら

 

高橋龍太郎さんは精神科のお医者さま。

今、もっとも脚光を浴びていらっしゃる現代美術のコレクターです。

コレクションは3500点を超え、美術館にも貸し出されるほどレベルの高い作品が揃っているのです!

東京都現代美術館で「日本現代美術私観:高橋龍太郎コレクション」が開催されているので、さっそく出かけました。

 

館内に貼ってあったポスター。

コレクションの多彩さが伝わってきます。

 

日本の現代美術コレクションとしては世界最大級。

国内外26の公立、私立美術館でコレクション展が開催されているそうですが、今回も草間彌生や村上隆、会田誠らの著名作家から若手作家の作品まで115組もの作品が展示され、まさに圧巻!

それだけでなく、一人のコレクターの眼差しと情熱を感じつつ鑑賞するという体験は新鮮でした。

観客はとても多く、みなさん真剣に作品と向き合っていることに驚きました。

 

それでは、高橋龍太郎さんにとって、書はどのように位置づけられているのでしょうか?

 

今を遡ること数ヶ月、「比田井南谷」で検索していたら、「日本の現代アートは苦界なのか?」という記事(2023年5月30日)を発見しました。

「WHAT MUSEUM」でコレクション展を開催中の高橋龍太郎さんへのインタビュー記事ですが、ここに、比田井南谷への熱い思いが語られていたのです。

 

引用します。

 

高橋氏はこの2023年3月、香港のM+を訪れた。

同館で開催されている草間彌生展「Yayoi Kusama: Dots Obsession—Aspiring to Heaven’s Love」に作品を貸し出していたためだ。

草間彌生展とは別の展示だが、昭和から平成に活動した書家、比田井南谷の5メートル角の巨大な作品を見て、大変な衝撃を受けたという。

 

「今まで日本のアートシーンはその比田井南谷のこんなに素晴らしい、もう歴史を覆すと言ってもいいぐらいの力量のある作品を、誰も発見してこなかったのかと。その複雑な思いとその作品による感動で、本当に世の中に驚くことと、さらに、自分の人生を変えるような出来事はこの年齢になってもあるんだなということを発見したんです」

 

香港のM+に展示された作品とは

同館のオープニング展「Individuals, Networks, Expressions」に展示された4.63 x 3.5mの超大作<Work>(1964年)。

M+のインスタグラムでも紹介され、大きな反響を呼びました。

 

 

次にトークイベントに登壇されるもうお一人は田畑幸人さん。

東京画廊創始者の山本孝さん(ご尊父です)の後をうけて、比田井南谷展を何度も開催してくださっています。

詳細はブログで。

 

上は1987年に開催された第一回比田井南谷展のスナップです。(東京画廊+BTAPのホームページから転載)

一番右に展示されている「電のヴァリエーション」は千葉市美術館蔵、その左の「作品64-25」は新潟県立近代美術館蔵、そして一番左の作品が、今回高橋龍太郎コレクションに入りました。

南谷としてはかなり大きい作品で、左右に伸びる線が自由で明るいイメージを生み出しています。

 

田畑さんと私は同い年なので、気楽におしゃべりする間柄。

すいぶん長いお付き合いになりました。

南谷を大切にしてくださっているので、びっくりするようなお話が聞けるかも。

 

日本現代美術コレクターの第一人者、高橋龍太郎さんと、日本の現代美術を牽引してきた老舗画廊の田畑幸人さんは、「現代の書」をどのように考えるのでしょう?

楽しみですね(ちょっと恐い)。

 

トークイベント

日 時: 11月16日 (土) 16:30 − 18:00
司 会: 比田井和子氏、
登壇者: 高橋龍太郎氏、田畑幸人
言 語: 日本語
入場料: 無料
場 所: 東京画廊+BTAP、東京

定員30名の予約制です。

件名に「トークイベント予約」、本文に「(1)氏名、(2)電話番号」をご記入の上、下記までE-mailでお申し込みください。

E-mail: info@tokyo-gallery.com