高知新聞で「書家と碑文」という連載が始まっています。
執筆は池添正さん。
高知県にある書碑をたずね、鮮明な写真で紹介してくださっています。
ホットな話題や派手なパフォーマンスばかりが目立つ中、後に残すべき優れた文化として、書をきちんととりあげてくださるのは、本当に嬉しい限り。
新聞記事を転載するわけにはいかないので、このブログで紹介させていただいています。
ほとんどの写真は池添さんがご提供くださったものです。
今まで知られなかった、おおらかなカタカナの碑です。
第二回は川谷横雲。
第三回は高知県のかな書道の草分け、谷脇渓翠。
第四回は沢田明子。古典の臨書を続け、格調⾼く前衛的な書⾵を確立しました。
そして、第五回は「川谷尚亭」です。
川谷尚亭については、高橋蒼石先生のブログ「書人と書」中の「川谷尚亭1」「川谷尚亭2」「川谷尚亭3」を参照してください。
最初は「桂⽉先⽣記念碑」。高知市桂浜にあります。
地図によると、桂浜水族館と坂本龍馬銅像のちょうど真ん中あたりです。
簡潔だが強さと品格を併せ持ち、ずっと見続けていられる。魅力ある書とはこういうものをいうのだろう。(新聞記事より)
まさに言い得て妙!
のびやかな線質。個性的な姿の石とあいまって、渾然と輝いています。
続いて「贈正四位中岡慎太郎先生碑」。1927年建立。
安芸郡北川村柏木の中岡慎太郎記念館の脇の山を少し上ったところにあります。
1927年といえば、名著『書道史大観』発行の前年。
自信に満ちて書の道を歩んでいる様がうかがえる、凛とした書です。
こういう丸い石は、この地方の特産でしょうか。どっしりとして存在感があります。
裏面はこんな感じ。こけがはえているそうで、ちょっと読みにくいですね。
実は、一番上の写真は、2004年に私が撮影したものです。
部分の画像もありました。
漢字カタカナ交じりの書。左に「賢三郎敬書」とあります。「谷」の下部が見えますが、賢三郎は川谷尚亭の本名です。
もうちょっときちんと撮影しておけばよかったと反省しきり。
なぜ、2004年かというと、その年、安芸市の書道美術館で、佐久市立天来記念館から比田井天来の作品を運び、「比田井天来・川谷尚亭 ふたり展」が開催されたのです。
川谷家を継ぎ、尚亭作品や資料を管理なさっている川谷康さんとツーショット。
高知新聞にもとりあげてくださいました。
ちなみに、比田井天来は二升飲んだと豪語していましたが、康さんやご家族も同じレベルのようです。
(私が言うんだから間違いない、って、ここでお酒の話が出るか?)
これは1987年に建立された「瀟灑風流」。有名な作品ですね。
安芸市矢ノ丸2丁目、江ノ川上公園にあります。
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最後はやっぱりこうなる・・・。
乾杯の画像はありませんでした。。。。。