墨場必携:漢詩 早秋
24.9.9 東京都清瀬市
炎景剰残衣尚重
晩涼潜到簟先知
『和漢朗詠集』210 秋 早秋 紀長谷雄
炎景(えんけい)剩(あまつ)さへ残つて 衣尚(な)ほ重し
晩涼(ばんりやう)潜(ひそ)かに到(いた)つて
簟(たかむしろ)先(ま)づ知る
柘榴 24.9.7 東京都清瀬市
まだ日中は残暑の炎熱で、薄物の夏の衣さえ重く思われる。
しかし暮れれば、涼気はひそかに到来していることを、
竹の敷物の冷ややかさが まず教えてくれることだ。
コサギ 24.9.13 東京都清瀬市
簟先知:『白氏文集』からの引用。苦雨詩に「闇留不暁窓 涼引簟先知」とある。
簟(=竹の敷物)の表面がまず一番にひんやりしてくることを言う。
24.9.9 東京都清瀬市