2012年12月27日

書譜 改訂版

書譜 新旧s.jpg
今年も残りわずか。骨書つきの「テキストシリーズ」は、毎年版を重ねていますが、このたび重版した「書譜」についてのご案内です。



「書譜」の初版は2002年6月です。この頃、パソコンによるレタッチは普及していなかったので、製版は印刷会社任せでした。ですから「原本通りに復元してください」とお願いするしかなかったのです。「背景を明るく」などと要求して、かすれがとんでしまったら逆効果でしたから。そうすると、バックに白い部分が出るのを避けるため、バックが黒っぽくなるのが常でした。
でも今は、自由にレタッチができるようになりました。ですからテキストシリーズの重版は、できるだけ版を新しくするようにしています。

書譜 新旧.jpg左の従来の印刷は、背景が濃くて見えにくいですね(ごめんなさい)。右が今回の重版です。ぜひこちらで臨書してみてほしいと思います。

書譜節筆.jpgちなみに、これは従来のものにもありましたが、上下にある三角形は、裏から空罫を引いたためにできたと言われる「節筆」の部分を示しています。試みに赤い線を引いてみました(もちろん原本にはありません)。これを活かした表現もあります。実際にどう書くかは、書道テレビをご覧ください。

テキストシリーズの重版で変わったのはもう一つあります。「集王聖教序」。

集王聖教序 新旧s.jpgこちらは「書譜」ほど顕著ではありませんが、左の従来の版と比べて、コントラストが強くなっているのがおわかりでしょうか。

「骨書」と「筆順」で人気のテキストシリーズ。光らない和紙調の紙を使っているため印刷適正には欠けますが、これからもよりよい印刷を目指していくつもりです。よろしくお願いいたします。

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