2009年7月30日

篆刻家 松丸東魚の全貌

意.jpg
これ、何だと思います?





東京六本木の国立新美術館で、毎日書道展と同時開催で、松丸東魚先生の展覧会が開かれています。
すばらしい展覧会です。松丸先生のお仕事のすごさに心底びっくりです。
中国秦漢時代の印の模刻330点、一辺が1センチに満たない小さい印(数がすごい)、日展や毎日展の出品作品、書と看板、収蔵の書画が、ご子息、松丸道雄の心のこもった陳列によって、見事に輝いています。
日本的な「わび、さび」を否定し、厳しい構築性に貫かれた作品の数々を、ぜひご覧ください。

木の活字.jpgそしてこれです。松丸東魚先生が、一つ一つ手で彫った活字なんです。ご本人は二万字とおっしゃっていたそうですが、一万五千字くらいではないかと道雄先生は書いていらっしゃいます。
文部省が決めた活字って、文字学的におかしいものがたくさんあります。昔、天来は「漢字整理」をしようとして途中で他界してしまいましたが、松丸東魚先生は、なんとご自分で活字を作ってしまったんです。
この活字を使って印刷された本も並んでいました。

ほんとにすごい方だったんですね。

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