2009年6月23日

川村記念美術館企画展 4つの物語

電のヴァリエーションs.jpg
6月27日から、千葉県佐倉にある川村記念美術館で、「4つの物語-コレクションと日本近代美術」という企画展が始まります。ここに比田井南谷の作品が三点陳列されます。



レンブラントからポロックまでの西洋絵画をテーマにして、類似の日本の作品を陳列するものです。おもしろい切り口ですね。
書の分野からは井上有一、森田子龍、比田井南谷(書とは考えてられいないかも)。

比田井南谷の作品をご紹介しましょう。まずは「心線作品第一・電のヴァリエーション」。1945年です。鳥の子紙に墨で書かれています。「電」という字の古い書体がいっぱい飛んでいます。
パンフレットには、油彩画や抽象画の一番下に紹介されています。なんだか存在感があります。

22.jpg1955年の「作品22」。キャンバスに油絵の具で書いています。書表現の本質とは何かを追求するために、いろいろな素材を試していた頃の作品です。

31.jpg作品31。ファイバーボードにラッカーを塗り、墨で書いたもの。
三点とも、千葉市美術館が買い上げてくれた作品です。時々陳列してくださっているみたいですが、今回は同時代のいろいろな作品といっしょに陳列されるので、興味しんしんです。
川村記念美術館は、JR総武線の佐倉駅から送迎バスで20分とちょっと遠いのですが、休日は送迎バスが満員になるほど人気があります。収蔵作品がすばらしい上、庭園が美しいので散策にぴったり。今の季節はスイレンやキキョウ、7月にはヤマユリが甘い香りを放ちます。

9月23日までと期間も長いので、ぜひお出かけ下さい。

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