古典織物の美 中島洋一展
比田井さ〜ん、どこ行くんですか〜? という岸田さんの声。あっ、通り過ぎるところだった。
美しい陳列です。下壇は紋様を拡大した写真です。
鈴木まつ子先生が協力をなさって、作品を提供しました。なんてきれいなんでしょう。作品が凛とした光を放っています。中島さんの織物を使い、岸田さんアレンジのこだわりの表具。表具によって、作品の表情がぐんと変りますね。
書作家の方々は、あんまり表具にこだわりませんが、それってもったいないかも。
この作品に使われている織物は「ペガサス連珠文錦」。真珠の輪の中で、二頭のペガサスが水を飲んでいます。中央アジアから発見された7世紀の綾の紋様を参考に作ったそうです。
今、絹織物は9割が中国から輸入した生糸で作られているそうです。中島さんは、古美術の修復などをなさっていますが、中国ものを使わないのはもちろん、古来の原種の蚕からとった生糸を使っているそう。今の繭は大きく、糸が長くて太いのですが、原種は細くて短い糸しか作れません。しかも、化学染料を使わず、植物性の染料しか使いません。だからこそ、神秘的な光沢、しなやかさ、染めの美しさなど、最高級の織物が仕上がるのです。
額や小物を販売しています。とにかく美しいので、ぜひぜひご覧下さい。3月21日まで開催して、そのあとは数寄和大津での開催になります。