2008年2月29日

検索語ランキング

今日で2月も終わり。ブログを始めてから二ヶ月が経ちました。(短いような長いような)

おかげさまで、最初の頃と比べると、ほぼ十倍の方が見てくださっています。感謝!

人気のカテゴリは、第一位・居酒屋探検隊(やっぱりか)、第二位・筆墨硯墨のうそ・ほんと(ふむふむ)、第三位・日記(一番多いもんね)、と続きます。出版秘話もたくさん見てくださっています。

いろんな検索エンジンから、どんな検索語で私のブログへ来てくれているかもわかります。

第一位 居酒屋探検隊  うーん、そんなに飲みたいか。

第二位 北門書道会   新年会で宣伝したからかな

第三位 養心王 天来  これは身内だなーーー

第四位 旭松堂      上田桑鳩先生の書が看板になっているお菓子屋さん

第五位 上田桑鳩     旭松堂さんのところへ飛ぶのでしょうね

このあとは羊毛筆、酔中夢書、飯田橋・島、などと続くのですが、少数でもおもしろい検索語があります。

まず「角川 新年会」、きっと社員のかたなんでしょうね。「角川 新年会 2008」というのもあったから、場所を確認したかったのかも。ついでにのぞいてくれたんだな。

「書 酔」、だれだー、こんなんで検索するのは。

「本当は恐い」から1月31日の「本当は恐い子守唄」によくぞいらしてくださいました。

ほかにも「百円居酒屋」「師曰く 三十にして」「書家 毛筆 夢」「紙の繊維 太さ」「おばば 意味 岐阜」「石川五右衛門」「ポール」「桑」etc. よくこれでヒットしたなーと思うことばがいっぱいです。

暖かくなったし、これからもよろしくお願いいたします。

 

前の記事へ  前の日記へ   天来書院トップ

banner002.jpg

2008年2月28日

墨は百年経つと青くなる?

墨の微妙な色合いはとても魅力的ですよね。顔料などを入れて青くしている現代の墨は論外として、松煙墨の古墨の美しい色彩を愛する書家はとても多いと思います。

墨は年月が経つと青くなる。そう書いてある本はたくさんあります。でも、ちょっと待ってくださいね。

百子図と和.jpg

ビデオ「墨を極める」の1シーン。南谷コレクションの中から程君房作「百子図」を使って、貞政小登先生が作品を書いてくださいました。「いい墨だねえ」と絶賛してくださり、「この作品は撮影した後、ぼくに返してね」と念を押されました。

貞政先生お墨付きの明墨なら、数百年は経っているわけだけど、下敷きが透けてて青く見えるだけで、実際青くはないわなー。

さー、例の電子顕微鏡の登場です。松煙墨と油煙墨の違いは前にご紹介しましたね。今回はさらに古墨も見てみますよ。

松煙墨と油煙墨10000倍.jpg

まずはおさらい。粒子を10000倍に拡大します。左が松煙墨の大きい粒子で青い墨になり、右は油煙墨の小さい粒子で茶系の墨になります。では、古墨はどうでしょう。

 百子図 10000倍.jpg

粒子は小さいでしょう?  青くならないわけだ。

もう一つ、「乾隆冊子墨」という墨があります。これも顕微鏡で見てみましょう。

 
百子図とけんりゅう20000倍.jpg

20000倍に拡大してあります。左が百子図、右が乾隆冊子墨。右の粒子、なんだかへんですね。大きい粒が混ざっています。これは年月が経ち、粒子どうしがくっついて大きい粒子になったのです。

これが「青墨化」現象、墨の色が青くなるんです。

「墨は百年経つと青くなる」のではなく、「年月が経って青くなる墨もある」が正解。まっこと不思議な世界だこと。

2008年2月27日

書道DVDを作ろう 夜は五反田サンフラワー

出版は最近大きく変化しました。今まで印刷会社に頼んでいたことの中で、刷版・印刷以外はほとんど自社でできるようになったのです。フォトショップで画像をレタッチし、インデザインで書籍データにするまでやってしまうと、とても安くでき、何より満足できる仕上りになります。「バックが濃いなー、でもしょうがないか」と我慢する必要がなくなったのです♪

時間はすごくかかるのですけどね。でも楽しい。ほんとは印刷も自分でやりたいくらいです。

そして去年からは、ビデオやDVDの動画編集も自分でできるようになりました。

デッキ.jpg

これは、プロが使うDV-COMテープ用のデッキ。小郷カメラマンがオークションで買ってくれました。ここにテープを入れます

動画編集.jpg

これが動画編集の画面。簡単ですよー(ほんとかな)。

実は、結線がうまくいかなくて、ずーっと取り込みができなかったのです(泣)。でも、26日に小郷カメラマンがつなぎなおしてくれて、今はばっちりOK。二度にわたる中国ロケの映像テープももってきてくれたので、なんにでも使えるぞー。

その後、実は居酒屋探検隊のはずだったのですが、隊長が風邪でダウン。仕方がないから、小郷カメラマンと飲みに行くことになりました。どっかおもしろそうなところへいこうよ。五反田なんかどうかな。あっ、ベトナム料理があるよ。

行った先は「サンフラワー」というお店。まだオープンして4ヶ月だそうで、こじんまりした店内は明るく、きれいです。

01内装.jpg

ランチはとても賑わうのですが、夜はすいています。お勧めです。

04サイゴンビール.jpg

メニューにあったベトナムビールは「333bababa」と「サイゴンビール」。一本ずつください。すみません、「333bababa」は品切れです。えーっ、ショック。じゃあサイゴンビール二本。

05料理.jpg

左上は生はるまき。このたれが絶品です。千切り野菜がたくさんとナッツがきざんではいっています。ベトナム産のピーナッツ。日本のより大きいそうです。これが香ばしくておいしい。右上は薬味なのですが、レモングラスとえびを揚げて刻んであります。これもちょっと辛くて香ばしい。これ、おうちにも欲しい。

左下は空芯菜のサラダ。中国野菜と違ってすごく柔かです。下にしいてあるのはえびせん。ドレッシングであえてあって、すばらしいハーモニーです。その右はレンコンのサラダ。しゃきしゃきしてこくがあって、すばらしい。

これらのお料理を勧めてくれたのは、店主の中村愛子さん。ベトナム生まれの若くてきれいな女性ですよー。

04焼酎とメニュー.jpg

いつまでもビールを飲んでると思ってはいけません。ベトナムの焼酎をボトルで頼んでしまいました。メニューの下の「ネプモイ」という、もち米から作った焼酎です。これがまた独特の香(こうばしい)があって、おいしいんですよー。

最後に、今届いたという、ベトナムのマンゴーを出してくれました。ものすごく自然な酸味と甘み。スーパーで売っているマンゴーとぜんぜん違うんですよ。お料理はそれほど辛くなかったし(辛いのも好きだけど)、大満足の夜でした。

隊長、早く回復してくださ~い。

 

前の記事へ  前の日記へ  小郷さんのページへ  天来書院トップへ  ベトナムレストラン サンフラワー

2008年2月26日

作品と草稿 天来小品精英

作品を書くとき、できあがりのイメージをまとめるためや、字を間違えないために、草稿を作る作家は多いものです。

ビデオ「書-二十世紀の巨匠たち」では今井凌雪先生が、「書-現代作家の技法」では新井光風先生が草稿を作ってから作品を書いてくださいました。西川寧先生は、最初は鉛筆から始まって、精密に草稿を作られたそうです。

比田井天来も草稿を作りました。全国各地を遊歴したときも、必ず草稿を持って行ったそうです。たくさん作品を書くためのネタ帳も兼ねていたのでしょう。書学院には、膨大な量の草稿が残されています。

昭和56年12月、朝日生命ギャラリーで、これらの草稿を展示した「比田井天来小品展」が開催されました。そのときの図録が『天来小品精英』です。在庫が少々あったのでDMでご案内したところ、大きな反響をいただいています。

草稿と実際の作品を比べてみましょう。

屏風.jpg

これは書学院にある屏風です。いろいろな展覧会で展示しているので、ご存知の方も多いかもしれません。

屏風草稿.jpg

これがその草稿です。ふーん、なるほど、と思いませんか? 手島右卿先生は、こんなふうにおっしゃっています。

三十年以上も前から、先生の書稿がたまらなく魅力ある作品の一群であるという印象はもっていたが、今南谷さんが菁華をすぐったという五百余点を、一枚一枚ゆっくりと鑑賞させてもらっているうちに、その感激は層一層と高まり、自分の鑑識眼が、往時においても相当のものであったことを知りえて嬉しい。

また、南谷の「ごあいさつ」には、こんなことが書いてあります。

書稿は画家のスケッチにあたるもので、作品として完成されたものではありませんが、それだけに却って創作にいたる動機や過程を如実に示し、また感動が端的に露出している点で、作品とは別の意味で貴重な資料といえます。また、最初に心からとびだしてきた書稿は、新鮮で意欲的であり、未完成の要素を含み、これからさまざまに発展させる可能性をもっています。

では、もう一つご覧にいれましょう。上の扁額は、長野県貞祥寺所蔵のもの、下は草稿です。

看脚下.jpg

観脚下草稿.jpg

なーるほど、でしょ。

為書のある草稿もあります。。

質実柏野小学校.jpg

柏野小学校って、どこにあるんでしょうね。そういえば、長野県天来記念館そばの望月高校にも「質実剛健」という作品が掛けられています。

観松寮.jpg

「観松寮」ってどこなんでしょう。ご存知の方がいらっしゃいましたら、ぜひ教えてください。

前の記事へ  前の出版秘話へ  天来書院トップ

 

さてさて、天来書院ホームページでは、田村南海子もブログを書いています。「日本ブログ村」に登録したら、最初は20位だったのが、あれよあれよという間に6位に、そして2位になりました。みなさんも応援してくださいね。

2008年2月25日

中国の筆作りは日本と違う

昔は日本製の筆と中国製の筆がはっきり分かれていましたが、今は区分があやふやになっています。というのも、中国で作るととっても安く作れるからなのです。

現在、日本製だといって販売している筆の中には、穂首を中国から輸入して日本で完成させる場合、軸に入ったものを輸入して日本で銘だけを彫っている場合、日本人が指導して中国の工場で作っている場合などさまざまです。

だから前に紹介した雲平さん(父子相伝で技術を伝えている)は、とっても貴重な存在なんですよ。

それでは、中国で、筆はどのように作られているのでしょう。

中国の筆作り.jpg

中国の筆といえば、やっぱり湖筆でしょう。これは、ビデオ「筆墨硯紙のすべて」の『中国編』のロケのときの写真です。

日本では、最初に原毛の脂抜きをするために灰でもみますが、中国では石灰水につけるそうです。その石灰を洗い落としながら、大勢の女性がいっせいに作業をしています。みんな一生懸命。

もう一つ、大きな違いは、軸の銘の彫り方です。

中国の筆作り 銘.jpg

わかりますか? 日本では、普通に軸をもって彫りますが、中国では軸を逆さにもって彫るんです。縦線の打ち込み部分を三角形に強調させるためだそうです。

中国では技術に厳しくて、この作業は40歳までしかやらせないそうです。若くないと目がよく見えなくなるからですって。そりゃーそーだけど、日本ではそんなことは言っていられませんよねー。

それにしても、昨日は居酒屋探検隊、その前は忘れえぬ人々と、カテゴリの選び方がめちゃくちゃです。性格が出てる!

 

DVD「筆墨硯紙のすべて」『中国編』  前の記事  前の筆墨硯紙のうそ・ほんと  天来書院トップ

2008年2月24日

第四回居酒屋探検隊

んーっと、今回は居酒屋探検隊と居酒屋放浪隊の両方を一日でやっちゃいました。入ったお店は六軒です!!!

午後5時に横須賀中央駅で待ち合わせ、のはずが、隊長から電話。集合を4時にして、探検の前に放浪をやろうよ。えーっと、4時半なら行けるかなー。じゃあ、4時半にして、5時に顧問を迎えに行こう。

101横須賀中央.jpg

なんだか早く着いちゃった。隊長遅いなー。って、まだ4時8分だもんね。電話しよう。今どこー? 電車の中、今着いたよ。おお、二人が改札を通過。後ろを向いたら、あー、顧問も着いてる。みんなやるきだ。さー行こう。

102酔月.jpg

一軒目は駅のそば、居酒屋酔月。なつかしい感じのガラスケースです。

103酔月メニュー.JPG

お品書きにも伝統と誇りを感じます。

104放浪隊.jpg

まずは居酒屋放浪隊を出してっと。とこぶしは何個入ってますか? 三個です。じゃあ二つください。運ばれてきたのを見ると、それぞれ三つに切ってある。私たち4人なのに、どうしても割り切れない。四つ頼まなきゃだめじゃん。まあいいか。

105料理しこいわしなど.jpg

第一軒目なのに、こんなに頼んじゃいました。しこいわしのお刺身(身がぴんとはってて、そりゃー美味・さすが横須賀)、あおやぎのぬた(ちょーどいいすっぱさ)、すじ煮込み(やわらかいー)、はんぺんのはさみ揚げ(中にチーズが入ってる)。

106銀次.jpg

次は今日の本命、銀次。有名な居酒屋です。湯豆腐が有名です。からしを塗って、鰹節とねぎがこれでもかと乗っています。でもね、室内の撮影はしないでください、だって。だから写真はありません。

107天国.jpg

今度ここ行こうね。きょうはやめよう。

108ぐいのみ.jpg

そして、入ったのはここ、ぐいのみ。なんと24時間あいてるんだって、すごいね。

109突き出しなど.jpg

ああっ、突き出しがひとつ違う。たけのこが足りなくなったのかな。きぬさやの卵とじ。これ頼んだの正解だね。右は新じゃがの煮付け。やさしい味です。

110放浪隊.jpg

ここあけてみようか。おお、放浪隊を置くのにちょうどいいぞー。置いてみよう。かわいい♪

ここって、放浪隊だよね。ええい、めんどくさい、両方並べちゃえ。

111探検隊と放浪隊.jpg

顧問ちゃん、ピース。キャー、お茶目。

じゃあ、店を出て、ちょっとお散歩しようか。安い八百屋があるんだよ。

112厚切りチーズ.jpg

スライスチーズに厚切りなんてあるの? すごい店だ。

113魚政.jpg

次に入ったのが魚政。ここらへんから記憶があやしいので、まゆみ隊員に教えてもらいました。そうだ、次回からは隊長とまゆみ隊員にも記事を書いてもらおう。それがいいそれがいい。

113つまみと川村先生.jpg

お酒は、緑川、八海山、立山、手取川などを飲んだらしい。

突然、ソーセキ顧問が電話を始めました。誰か誘ってるらしい。しばらくして、横須賀の黒船、川村玄舟先生登場。玄は黒だから黒船なんだって。お酒とおつまみといっしょですが、川村先生は食べません。当たり前だろっ。芝えびのからあげ、かますのフライ、いかの塩辛とあなごのてんぷら。よく食べるよねー。

114第四回探検隊看板.jpg

今日は第何回だっけ。第四回だよ。のぼりを立てよう。するとソーセキ顧問、にんまり。探検隊の後ろにシールがはってあったのです。これをつければいつでも使える。おおっ。

すっかり盛り上がって、次に行ったのはアイリッシュパブ。樽の形のテーブルで、私たちはギネス樽生を、川村先生はジムビームのロックを飲んだらしい・・・。

そこから汐入に向かい、ドブイタ通りを通って、汐入ガード下の喜楽でやきとりと煮込みを食べ、日本酒を飲み、電車でめでたく帰りました。

疲れた・・・・・。

 

前の記事へ 天来書院トップ

 

第一回居酒屋探検隊 藤沢 九昇

第二回居酒屋探検隊 神田 みますや

第三回居酒屋探検隊 浅草 丸太ごうし

第四回居酒屋探検隊 横須賀編

 

第一回居酒屋放浪隊 中目黒 ほさかや 根室食堂 おおたる

第二回居酒屋放浪隊 新馬場 牧野  放浪する隊員たち

第三回居酒屋放浪隊 ひな祭りと中華街

2008年2月23日

駒井鵞静先生

先生に電話をするときには、いつも、ちょっとだけ覚悟が必要だった。雄山閣に勤めていた頃だ。

最初は『現代書』(宇野雪村・比田井南谷監修)という本に作品掲載の依頼をした時だった。

ソロモンs.jpg

 この本は全三巻で、ほかにもたくさんの先生から作品写真をお借りした。ほかの先生方は素直に郵送してくださったのに、駒井先生だけは違っていた。

「いつ取りにきますか?」

行くのかー。

まさかそんなに長い時間、先生のお宅に滞在するとは夢にも思わず、私は会社を後にした。

うかがってすぐ出してくださったのはこの作品写真とほかに数点。どれも大判の紙焼きで、モノクロだったが、とてもよい写真だった。この作品が一番印象に残った。聖書のことばだということは、後で知った。

先生のお話は情熱的で、とてもおもしろかった。いつの間にか引き込まれてしまい、時のたつのを忘れた。話題は果てしなく多方面にわたり、聞いている私までうれしくなるほどだった。

あれ、今何時だろう。時計を見たら1時間経過。早く帰らなきゃと思いつつ、ついつい聞きほれて3時間ほど経ったころ、ようやく帰れそうな気配が・・・。すかさずおいとまを告げた。

帰り道、あーあ、と思ったけれど、なんだか力が湧いて来て、うきうきした気分だったこともたしかだ。

その後も、『空海の書論と作品』『書の名跡めぐり』など、たくさんの本を書いていただいた。ずいぶん宣伝もしてくださった。 

天来書院を作ってからは、お手本やビデオ中心に発行したので、先生とお目にかかる機会はなくなった。ご病気だということを知ったときには、かなり重体だったので、お見舞いにも行かずじまいだった。

心のこもったご葬儀は、とても感動的だった。

一昨年、渡部大語先生から作品集発行の依頼をいただいたとき、昔の思い出がよみがえったのだった。

合鍵s.jpg

駒井先生の作品には不思議な浮遊感がある。力強さと同時に、地面に縛り付けられていない明るさがある。

この作品を見て、自殺を思いとどまった青年がいたという話を聞いた。

私は建てるように書いたs.jpg

現代書における「ことば」の意味を、考えてみたいと思っている。

 

駒井鵞静作品集へ  前の記事へ  前の忘れえぬ人々へ  天来書院トップ

2008年2月22日

第二回居酒屋放浪隊 放浪する隊員たち

お待たせしました。あなごの踊り焼きですぞ。

七輪s.jpg

あなご焼き始めs.jpg
あなご焼けたs.jpg

焼けましたっ。これ、ほんとに美味しかったですよ。だって、お皿の上で動いているのを、網にのっけて焼くんですもん。

お皿の上の映像は、ちょっと気持ち悪かったので乗せません。

お店を出たのは10時前。新馬場まで送って、じゃあさよなら。残ったのは隊長、隊員2名、そしてソーセキ顧問。やっぱりね。

そして、新たな居酒屋を求めて、果てしない放浪が始まったのです。

路地裏1.jpg

品川宿場通り、つまり旧東海道を横浜方面にずっと歩いていったのです。昭和ネオンと満月。古い路地裏。なんだか不思議なちょうちん。いいなあ。

でも早くどっかに入ろうよー、隊長! しかし、店にこだわる隊長はずーっと歩いていく。隊員二名は早く飲みたいんだってば。でも、小さい店ばっかりで、どこも満員。

 
11時までの店.jpg

看板もない縄のれんのお店がありました。どーかなー。あら、ごめんなさい、11時までなんですよ。まだ10時15分じゃん。ぜんぜんOKです。熱燗ください。会社が近くだという常連さんと仲良しになりました。

そして、11時。店を追い出された隊員たちは、また放浪の旅に出たのです。

 
最後の店?.jpg

たぶん、ここが最後の店だったと思う。たぶん、最初は12時までですって言われたけど、もっと遅くまであけていてくれたんだと思う。

というわけで、長い放浪の旅は終わりを告げたのでした。

 

明日は居酒屋探検隊だ。ハードな毎日だなー。

 

前の記事へ  天来書院トップ

 

第一回居酒屋探検隊 藤沢 九昇

第二回居酒屋探検隊 神田 みますや

第三回居酒屋探検隊 浅草 丸太ごうし

第四回居酒屋探検隊 横須賀編

 

第一回居酒屋放浪隊 中目黒 ほさかや 根室食堂 おおたる

第二回居酒屋放浪隊 新馬場 牧野  放浪する隊員たち

第三回居酒屋放浪隊 ひな祭りと中華街

2008年2月21日

第二回居酒屋放浪隊 牧野

2月20日、居酒屋放浪隊第二回は、豪華ゲストをお呼びしました。なぜかというと、編集会議の後だからなんですねー。会議に出席してくださったのは、本日のメインゲスト、秦大猷先生、そして我らが顧問、ソーセキ先生です。人のことなどかまわず、二人一緒にしゃべるのですよー。どーしたらいいのだ。

会議は無事終了。さー行こう。担当者けんじくんも一緒に、四人で会社を出発。すると、なぜか秦先生が消えた。そっちじゃありません。こっちです。もーたいへん。

牧野 店.jpg

北品川商店街をずーっと歩いていきます。もうすぐ新馬場、という頃、牧野に到着。隊長とまゆみ隊員は五分前に到着していました。あー、もうビール飲んでる。でもあんまり減ってないな。私たちも、まずビール。秦先生だけ日本酒。かんぱーい。

をした直後、佐藤さん登場。秦先生と仲良しなのです。さー、じゃんじゃん飲もう、食べよう。

料理 突き出し.jpg

おいしそうでしょ~。突き出しは鱈のから揚げ、なめこあんかけ。右は赤なまこポン酢。下はふぐの煮こごりとたら白子焼き。この白子焼きが絶品でした。最後の一切れは秦先生にあげよう。

ますいずみ.JPG

お酒はまずは満寿泉。

お酒.jpg
そしては真澄、綿屋、景虎名水仕込。どんどん空になっていきます。たまりませんねー。もっと食べよう。

例の探検隊ののぼりはどうなったかって?

さしみと放浪隊.jpg

さらにグレードアップして登場です。ソーセキ先生渾身の勘亭流看板・・・っていうか、まーいいや。いちいの木です。

お刺身は、つぶ貝、しめさば、そしてあなごの生き作り! あなごは通りに面した水槽の中で、さっきまで泳いでいたやつです。初めて食しましたが、これ、すばらしく美味です。みんなびっくり!!!

料理卵焼き.jpg

ネットで見たら、ポテトサラダが美味しいらしいよ。たのんでみよー。おお、高校生のとき、学校の食堂で食べた味だ。たまねぎが効いている。ついでに頼んだ卵焼きは甘くなく、あっさり塩味でこれもいけます。

このお店の名物はあなごの踊り焼き。もちろん注文しましたよー。

続く。

前の記事へ 天来書院トップ

 

第一回居酒屋探検隊 藤沢 九昇

第二回居酒屋探検隊 神田 みますや

第三回居酒屋探検隊 浅草 丸太ごうし

第四回居酒屋探検隊 横須賀編

 

第一回居酒屋放浪隊 中目黒 ほさかや 根室食堂 おおたる

第二回居酒屋放浪隊 新馬場 牧野  放浪する隊員たち

第三回居酒屋放浪隊 ひな祭りと中華街

2008年2月20日

夕べはイタリアン トラットリア・イタリア

昨日は3時から編集会議。田宮文平先生を囲んで、4時半頃からすでに大盛り上がり。とにかくいろんな書家のおもしろいおはなしをたくさんご存知なのです。

それじゃ、場所を変えましょうか。田宮先生のお好きな、ワインのあるお店にしましょうね。

店.jpg

品川インターシティにあるイタリアンのお店。手ごろなワインがたくさんあって、店員さんが感じいいんです。

まずビールですか? そうね、喉渇いたね。っていうんでお料理も注文。

料理.jpg

前菜としてえびと野菜のマリネ、その下がえびと菜の花のフリット、右上がリゾット、そしてピザ。ほかにもありましたが、店内が暗くてうまく撮れない。

ワイン.jpg

ワインは、最初がトスカーナのワイン。ちょっと重目がいい、と注文したら、じゃあ、前に召し上がってのにしましょうか、ですって。覚えてるんだ。もう数か月前なのに。

すぐに一本空いて、次は別の地方のワイン、アリアニコ ヴルトゥレ(ってレシートに書いてあった)。

その次は、たぶんシチリア島のワインで、次はハーフボトルにしますか?と聞かれたので、だめです。フルボトルですっ。で、なぜかハーフボトル二本になりました。

さあて、今夜の居酒屋放浪隊は、豪華ゲストを迎えて北品川に出没します。

 

前の記事へ  天来書院トップ

2008年2月19日

一つで十の印面をもつすごい印

昨日はビデオ撮影でした。印材をたくさん撮影させていただきましたが、その中にすごい印が・・・。

入れ子印2つ.JPG

この二つの木印、それぞれいくつかのパーツが「入れ子」になっているんです。

右側の印を分解してみましょう。

入れ子印1.JPG

こんな風になっています。すごく精密でしょ? 旅行などに持っていくのに便利ですね。

今はあまり見ません。職人さんもいなくなっちゃったのかな。

木印.JPG

これは全部木印です。すごいコレクションでびっくり仰天。本とDVDを同時発売します。お楽しみに。

 

前の記事へ  天来書院トップ

2008年2月18日

今日はビデオ撮影です

篆刻のDVDを作っています。今日はその撮影日♪

篆刻.jpg

さー、どなたでしょう。4月中旬発売です。

行ってきまーす。

 

前の記事へ  天来書院トップ

2008年2月17日

ちょっと恐い看板

 

生物一杯s.jpg
右から二つ目です。旬の料理、いきものいっぱい。やめてよー。

さて、来週は水曜日に居酒屋放浪隊、土曜日に居酒屋探検隊、というハードな予定になりました。でも、写真をいっぱい撮ってしまうと整理するのに時間がかかるので、水曜日の記事は、多分土曜日の昼間に書きます(仕事にならないもん)。

前の記事へ  天来書院トップ

2008年2月16日

銀座 石川五右衛門

じゃーん。今日も酒飲みの時間がやってまいりました。

オーストラリアでお仕事中の中村冬日さんが一時帰国、じゃあ飲みましょうというわけです。

場所は、銀座松坂屋となりのビルにある加賀料理、石川五右衛門さん。

まずビール.jpg

なんたってこのクリーミーなビールが美味しいんです。

カウンターに陣取ったのは冬日さんと私、そして、長らくオーストラリアで研究をされていた松丸道雄先生です。今まで「古代文字学者」とご紹介していたら、「ほんとは歴史学者です」といわれてしまった。二人の研究場所はほとんど同じところなので(だと思ってお呼びしたのです)、あそこのかどに、とかローカルな話題で盛り上がっています。冬日さんがインタビューするはずが、「あなたは何をやっているの?」から始まって、根掘り葉掘り聞かれているぞーーー。がんばれー。

ところで、「6時じゃ遅いよ、5時半にしよう」といっていた毎日書道会専務理事の寺田さんが来ないぞー。といっている間に電話がありました。これから出るらしい・・・。

卵焼きと刺身.jpg

待っている間に出てきたのは卵焼き。熱々のうちに食べてくださいねっ。はーい。うん、薄味で美味しい。

といっている間に寺田さん登場。「あ、予約してなかったね。ごめんごめん。」 いいんですよー。待っている間にすっかり酔っ払ったぞー。

松丸先生は寺田さんに、冬日さんがどういう研究をしているのか説明している。すごいなー。ふむふむ、文化人類学だったのか(汗)。

ほかにもいろいろいただいたのですが、撮影意欲が減退し、食欲ならぬ飲欲が増大したので、写真はこれしかありません。この後、どっかのバーに行きました。おしまい。

 

前の記事へ  前の日記へ  天来書院トップ

2008年2月15日

民謡のカリスマ

山梨県の民謡といえば「武田節」。

甲斐の山々 陽に映えて

われ出陣に うれいなし

おのおの馬は 飼いたるや

妻子につつが あらざるや あらざるや

 

もうひとつ、おもしろい民謡があります。それは「粘土節」。

甲府盆地は昔から治水が困難で、明治以降セメントを使う前は、粘土を使って堤防を作ったそうです。この作業がとてもたいへん。

ある年、お高と呼ばれる美声の女土方が唄を歌いながら粘土打ちをしたので、ほかの土方もはずみがついて能率があがり、「粘土お高やん」の名前が有名になりましたが、工事が終わると忽然と姿を消してしまいました。これはきっと、木花咲耶姫が、工事監督のために降臨したのだろうとうわさしたそうな。

 

粘土お高やんが 来ないなんていえば 広い河原も 真の闇

粘土搗くにも 繻子の帯しめて 嫁に行く時ゃ 何しめる

粘土搗くにも 紅白粉で 堅い石屋さんを 迷わせる

唄をのろくして 気を落ち着けて 杵をのろくして 上げて搗け

行ってごごらんよ 釜無の土手に 粘土お高やんの 日除松 

 

民謡は奥が深い。

 

前の記事へ  前の日記へ  本当は恐い子守唄  本当はおもしろい子守唄  民謡のカリスマ

banner002.jpg

._banner001.jpg

2008年2月14日

フランス詩を書く 展覧会

吉田加南子先生編・訳「愛のフランス詩集-作品に書きたいことば」の刊行を記念して、特別展が開催されることになりました。

場所は西荻にある画廊「数寄和」さんです。

1すきわ.jpg

夜遅くまで開いています。花の絵が展示されていました。こじんまりした、暖かい空間です。

展覧会は、5月5日(月)から19日(月)まで。ご主人の岸田さんは表具コーディネーターでもあるので、どんな軸装になるのか、こちらも楽しみです。今作品をいただいているのは、大井錦亭先生、飯高和子先生、船本芳雲先生、鬼頭墨峻先生、鈴木まつ子先生ですが、これから続々と到着する予定。嬉しいですね。

会期中には、吉田加南子先生の詩の朗読も予定されています。すっごくすてきなんですよ♪

宅急便が来て、ドアをあけっぱなしで、寒い。早くあったかいところへ行きましょうよ。早く~~~

じゃあ、友達の居酒屋へ行きましょうか。岸田さんは西荻界隈で飲みまくっていて、ものすごく詳しい。いいところをいっぱい知っているんです。

2酒処高井正面.jpg

酒処高井さん。ご主人の人柄が人気の居酒屋さんです。

3そらまめくわい.jpg

やっぱりこうなりました。突き出しはそらまめ。こういうの、いいですよね。焼き立てだからほっくほくです。

右はくわいのから揚げ。じゃがいもと違ってあっさり系で、いくらでもいけちゃいます。

4おちょこと香住鶴.jpg

お酒は香住鶴、兵庫県美方郡にある香住鶴株式会社で作っています。初めて飲んだのですが、これが美味しい。とっても自然でおだやか、でもしっかりお酒。さっきは寒くて死ぬかと思いましたが、もう極楽じゃい。

だんだん近所のみなさんが集まってきて、なんだかんだと大盛り上がり。

じゃ、次に行きますか。というんで、焼き鳥「戎」へ行きました。写真は・・・うまく撮れていなかった。焼き鳥、ねぎ、にんにく焼き、美味しいんです、とっても。お酒はもちろん熱燗。写真は放棄して、ひたすら飲んで、もう一軒、どこかへ行ったなー。

 

前の記事へ  前の日記へ  天来書院トップ

2008年2月13日

天来記念館からのお知らせ

天来記念館.jpg長野県佐久市にある天来記念館の展示室(天来小琴の部屋と企画展示室)は二階にあります。階段が急で、足の悪い方にとって、登るのがたいへんでした。

予算がない! ということで、今まで何もできなかったのですが、このたび、なんと「昇降いす」がついたんですよー。

さらに、佐久市長の特別のはからいで、今年9月、天来祭りの時期に合わせて、佐久市役所望月支所で、天来門流展が開催されることになったのです!

天来記念館特別展「佐久平の天来」「天来門流展」そして「第二回天来祭り」の三つのイベント同時開催♪

最近、天来の本が、少しばかり売れるようになりました。

なんだかいいことが増えてきました。

がんばってブログを続けよう。

ちなみに、写真を撮って送ってくれたのは、「いしぶみの里プロジェクト」推進の立役者、信州鉄平石さん。ほら、中国から呼んだ手彫り名人、王建虎さんのお世話をしてくださったご一家です。昇降いすを取り付けるために、「書学院」碑を移動してくださいました。

 

前の記事へ  前の比田井天来

天来書院トップ

2008年2月12日

支払日

毎月10日は天来書院の支払日。10日が休みだと翌日にずれます。今月は翌日も休みだったので、今日になりました。

経理にはできるだけ時間をかけない主義なので、請求書は決まった引き出しに入れて、前日までは見ません! だから前日に「お支払金額を確認させていただきたいのですが」という電話がきても、「わかりません」と言うしかない・・・。ま、あきらめてください。

9時半出社、さっそく請求書の引き出しからそれらしいものをひっぱり出します。あーよかった、お金足りそう。(いい加減)

銀行とはネットの契約をしているのですが、今回は新しい口座を三つも登録しなくてはならない。危険。(口座番号が違います、という電話が銀行からかかってくる・・・) でもしょーがないからやるか。

午前中に、集金が二件来ましたが、まだできてないもんね。3時過ぎにきてください。

あとは暗~く金額の計算をして、新しい口座を登録します。

あっ、船本先生が作品を送ってくれた。どれどれ、うーん、いいなあ。明日会議を予定している先生からメールで、風邪で行けません。困る。延期だなー。

つまり、振込作業はすぐに中断。でもまた戻って計算。もうお昼だ。ご飯食べよ。ちょっとホームページの解析を見てと。

1時からまた計算。2時にリストができたので、郵便局へ行って、税金だなんだかんだを支払って、会社に戻り、あとは鬼の振込み作業。おお、ぎりぎり3時に終了しました。

これから動画編集でもやるかなー。こっちのほうが十倍楽しい。

あまりおもしろくない一日でした。

 

前の記事へ  前の日記へ   天来書院トップへ

banner001.jpg

2008年2月11日

第一回居酒屋放浪隊

午後4時45分に、自由が丘で待ち合わせ。らんらん気分だから、ちょっと早く着いちゃいました。みんなまだだろーな。 ん?あれは隊長とまゆみ隊員だぞーーー。まだ4時半だぞー。なんちゅう連中だ。

すごいねー。じゃあ、いこか。

A1ほさかや.jpg

最初のお店はほさかやさん。すごいとこ知ってるなー。四時半なのに、なんだかにぎやか。うなぎの串焼きが食べられるそうです。

A2メニューと串焼き.jpg

おお、店内は満員だ。ちょうど三人座れてよかった。全部で20人くらい座れる、コの字形の木のカウンターで、中では二人の女性がてきぱきと働いています。あ、新しいお客さん。座れないから待ってるって。やるねー。

左上のお皿は「塩焼き」。右のお皿、上は「からくり」、下は「きも」。すばらしいおいしさです。ねっとりもったり、もうたまんない。キャベツでさっぱりして、また次へ行っちゃうなー。

A3日本酒など.jpg

お酒は冷、常温、お燗の三種類。高清水と大関で、お燗は二種類を混ぜています。なかなかです。

真ん中のお皿はうなぎのレバーの酒蒸。フォアグラのようだって書いてありますが、ほんとにそうです。右は「ヒレ」と「かしら」。ヒレっていうのは、丸まった形で、のばすと長~くなります。おお、「かしら」はやわらかくできてる。美味しっ。この後、「からくり」の塩焼きで〆ました。

5時半すぎにお店を出て、中目黒に移動。ムー教授(名前がかわりました)と待ち合わせ。ちょっと遅れて登場。この後、新しい隊員も来ることになりました。

今日は「おおたる」に行く予定だけど、このそばに立ち飲みがあるんだよ。ウィークデイは混んでて入れないから、行ってみよー。

A4根室食堂.jpg

おお、怪しそうな店だ。「根室食堂」っていう名前も、いいなあ。はいろはいろ。

A5根室食堂メニュー.jpg

これがメニュー。なんだかすごく美味しそう。

 

A7わかさぎなど.jpg

 さっそく食べよう。最初はビールだな。左上は突き出しのわかさぎマリネ。焼き鮭といくら、うに、そしてジャガイモと塩辛。鮭がすごく美味。それからジャガイモが美味しい。すごいぞ。日本酒が呼んでいる。

そして私たちが注目したのは

A8まぐろ刺とふんどし メニュー.jpg

「本まぐろ刺」っていっぱい書いてあるぞ。あっちにもこっちにも「本まぐろ刺」だっ。頼むっきゃないね。

それから、たらばガニのふんどしって何? さばくときに最初に取る、あの三角のものかな。あれがいっぱい出てくるの? キャー、面白そう。頼んでみようよ。

A9まぐろとふんどし.jpg

あ、この本まぐろ、早く食べないとやばいから、あんなに宣伝してたんだな。赤みだけど、なかなかです。

ふんどしって、これかー。内子がぎっしりで、旨いぞー。

ここで、れいな隊員登場。かわいい女の子です♪ じゃあ、次行くか! 

B1びりけんさん.jpg

向いの串揚げ屋さんには、びりけんさんがいっぱい。さすが大阪の名物料理。

B2おおたる.jpg

さー、本日のメイン、おおたるに到着。とにかく安くて美味しいらしい。店員は全員インド人らしい。どきどき。

B3サワー100円.jpg

なんと、レモンサワーとチュウハイが100円です。飲んでみたら、焼酎が濃いのよ。甘くないし、これなら私もOK。なんたって100円だよー。どんどん行こう。

B4探検隊など.jpg

おなべの上にあるのは、例の「居酒屋探検隊」のぼりだけど、今日ってどう考えても「居酒屋放浪隊」だよね。ほかにないからのぼり立てちゃうけど、やっぱり放浪隊にしよう。

鳥の唐揚げはれいな隊員の大好物。れいな隊員はこのお店が大好きで、しゃれた店などいきたくないそうです。

揚げぎょうざは、手前が普通のぎょうざ、奥は宇都宮ぎょうざ、野菜たっぷりでジューシーです。

左下はかさごの唐揚げ。よーく揚がっているので、骨もぜーんぶ美味しくいただけます。最後は焼きうどん。

いやー、みんなよく飲んで、よく食べて、よく笑いました。

もう一軒行こうよーーー。

でも今日のムー教授は甘くなかった。10時だから帰ろう。あーん、しょうがないけど帰るか。

というわけで、一日は楽しく終了したのでした。

今日の記事は力作だなー。

 

ひとつ前の記事  天来書院トップ

第一回居酒屋探検隊 藤沢 九昇

第二回居酒屋探検隊 神田 みますや

第三回居酒屋探検隊 浅草 丸太ごうし

第四回居酒屋探検隊 横須賀編

 

第一回居酒屋放浪隊 中目黒 ほさかや 根室食堂 おおたる

第二回居酒屋放浪隊 新馬場 牧野  放浪する隊員たち

第三回居酒屋放浪隊 ひな祭りと中華街

2008年2月10日

新杉田 愛加魚多菜(あかさたな)

約束を破って書き込みします。

というのは、昨日、弟の会社で19年も働いてくれたパソコン博士、宮林さんのお通夜があったのです。まだ55歳。なんていうことでしょう。みんなしょんぼり、がっかり。

でもね、宮林さんは、こよなくお酒を愛する人でした。いっしょに飲むと楽しかった・・・。

だからね、みんなでお酒を飲めば、きっといっしょにいるよ。そーだよね。じゃ、いこか。

行ったのは新杉田にある、小さなお店。愛加魚多菜さん。なんと、おつまみはすべて500円なのです。

 

1店.jpg

ひでー写真だけど、がまんしてください。雨は降るわ、みんなかさはさすわ、早く飲みたいわでこーなりました。青いところです。

参加者は6人。宮林さんを入れて7人です。

2さざえさん.jpg

さざえさんも来たらしい。おさいふ、忘れなかったかな。

2つきだし.jpg

これ、突き出してすよお。左下はあさりのお味噌汁。寒い日にはうれしい♪ 茶碗蒸しには、なんと小さなおもちが入っていました。これもうれしい♪

4酒.jpg

本日のお酒。最初は熱燗。次は酔鯨を一本もらおう。4合じゃなくて、もちろん一升瓶だよね。すぐなくなる。

3さしみ.jpg

これが、一皿500円のおさしみです。さわら、めといか、このしろ、そしてあじ。どれも新鮮ですっごくおいしい。とくにめといかが絶品でした。

さー、もう帰ろう。駅ビルの中へ入ると、おそばやさんがありました。ふと足を止めたのが、これから名誉顧問になるムーちゃん。入る? おそば食べよーよ。つまり、ムー顧問は無類のそば好き。そうだね。じゃ、ちょっと。

5そばやのつまみ.jpg

おそばなんて、甘いんだよ。そば焼酎の蕎麦湯割り飲もう。おつまみも頼もう。ってんで、こうなりました。そば味噌、葉わさび、玉子焼き、焼き海苔。日本人だぜ。もう一杯行くっきゃないね。今度は麦焼酎の蕎麦湯割にしよう。あれ、こっちのほうがおいしいかも。

6そば.jpg

あんまり調子に乗ると、ムー顧問が怒るから、今日はこれくらいにしよう。じゃあね。

さー、今日はこれから居酒屋探検です。待ち合わせは6時に中目黒。でもムー顧問が、今日は10時までに帰るなら行く、というので、隊長、まゆみ隊員、私の三人は、ひそかに5時15分前に自由が丘に待ち合わせをするのです(うふふ)。

どこへ行くかって? それは明日のお楽しみ。じゃんじゃん。

ひとつ前の記事へ ひとつ前の日記へ  天来書院トップへ 

2008年2月 8日

筆は穂の根元までおろすの?

筆の使い方って、先生によって違いますね。作家であれば、どういう使い方をしても勝手ですが、でも人に教える立場にある方なら、筆の個性を熟知していてほしいと思います。というのは、「筆墨硯紙のすべて」というビデオを作ったとき、意外に知られていないことがたくさんあることがわかったからなのです。

 

刷毛.jpg
前に、『墨』で、石川九楊さんが南谷の作品を「刷毛目の美学」と書いてくれました。私はかっとなって(ほかにもいろいろある)反論を書きましたが、刷毛と筆はまったく違うのだぞー。

これが刷毛の毛先です。毛の長さは長短さまざま、先が切れている毛もたくさんあります。それでいいんです。刷毛はもともと「塗る」ためのものなんですから。

でも書で使う「筆」は、これじゃあだめです。先端を切っていない毛を束ねたものでなければ、いい線は書けません。

学童用筆.jpg

ただ、廉価な筆、とくに学童用として売られている筆は、穂に短い毛がたくさん入っています。つまり、筆に不慣れな人にとって、毛が柔かいと書きにくいため、わざと先端のない短い毛を混ぜて腰を出している(かたくして)いるのです。

こういう筆は、根元までおろしてはいけません。

 
羊毛毛先.jpg

これこれ。これが専門家用の羊毛筆。人が作ったものですから、若干毛の長さの違いはありますが、すべて先端のある毛で作られています。もちろん、逆毛や短い毛が混ざっていることもありません。これなら根元までおろして大丈夫。

書における用具用材の研究って、ほんとに遅れていると思います。本に書かれていることも、うそが多い。ちゃんと科学的な根拠をもっている事実だけを書いてくださいねっ(怒)。

なお、明日と明後日は、朝から深夜まで外出なのでブログが書けません。 居酒屋探検隊は11日(月)の書き込みになりますので、よろしく。

 

DVD筆墨硯紙のすべて「筆を極める」 前の記事へ 前の筆墨硯紙のうそ・ほんとへ 天来書院トップへ

2008年2月 7日

お料理の写真 撮影スキル

居酒屋探検隊を始めてから、写真の撮り方が気になるようになりました。だって、居酒屋さんって暗くて、うまく撮れない。ストロボ使うと色が悪くなるし・・・。

なんて考えているうちに、小郷カメラマン登場♪

えー? なんでストロボ使わないの? だって光が強すぎて光っちゃうじゃん。

ふふふ、こうするんですよ。

カメラ.jpg

ストロボの上に、トレーシングペーパーを二枚貼りました。ほんとにこれでよくなるのかな。テストしてみよう。

クッキー二種.jpg

おおっ、左がストロボなし。右がストロボ使い。違うなー、さすがカメラマン。じゃあ、写真を撮りにでかけよう。

せり二種.jpg

つまり、飲みに行ったわけです。(どっちが目的だか)。で、上の写真、どっちがストロボ使いか、すぐにわかりますね。

さしみ二種.jpg

おさしみの場合は微妙だなー。ストロボなしのほうが、あったかい。こちらを加工したほうがいいかも・・・。

焼ソラマメ.jpg

最後に、焼きそらまめ。春だなー。

おしまい。

 

前の記事へ  前の日記へ  天来書院トップへ

2008年2月 6日

天平筆 作れるのは一人だけ

新刊のご案内にある「集王羲之・空海 写経用紙セット」でいっしょに紹介している雀頭筆(天平筆)。これは紙巻筆で、現在、この技法を伝えるのは、15代雲平さんただ一人だけです。

動画は、DVDで販売中の「書-二十世紀の巨匠たち」第五巻の巻末で見ることができますが、ここでは静止画でご紹介しましょう。

天平筆1.jpg

これはビデオ「書―二十世紀の巨匠たち」にご出演いただいた雲平さん。奥は当時はご存命だったご尊父、14代雲平さんです。

では、「紙巻筆」の技法、行きまーす。天平筆2.jpg

ふつうの筆と同じ工程を経て、穂首を作ります。一般には、根元を焼き固めて、軸に入れますが、紙巻筆はこれからが勝負。まず糸で縛ります。こんなにちっちゃいのに、すごいですねー。

天平筆 紙を巻く.jpg

その上に、紙を巻いていきます。どんどん巻きます。こんなに太くなった!

天平筆3.jpg

さらに毛を巻きつけます。そして糸でくくって、ようやく穂首の完成です。なんという手間だ!

天平筆4.jpg

軸にすえてできあがり。これで2000円って、雲平さん、ほんとにいいんでしょうか。

テレビショッピングじゃないけど、現在注文殺到中で~す。まだ最初の分ができないのに、どんどん注文が来るので、雲平さんに電話して、追加20本、って言ったら、しばし絶句。たった一人で作っているんですもん。そのうち、天来書院の電話はとってくれないかも・・・。

ほしい方は、早めにご連絡くださいね。

ちなみに、貫名菘翁が初代雲平さんに注文し、現在も同じ毛質で作っている「菘翁筆」も人気で、これも製造中。しばしお待ちください。

 

前の記事へ 前の筆墨硯紙のうそ・ほんとへ 天来書院トップへ

2008年2月 5日

特別の羊毛筆

前回、羊毛筆の原料はヤギの毛だというお話をしましたね。今日はその中で、ちょっと特殊な羊毛筆のお話です。

晴峰三種.jpg

天来書院では、天来愛用筆を三種類ご紹介しています。上から晴峰羊毛の剛かな羊毛の剛

これ、実は羊毛だけでなく、他の動物の毛が混ざっているんです。それは鹿の毛。

鹿毛.jpg

顕微鏡で見るとわかりますが、鹿毛は中がこんなふうに空洞になっています。おもしろいでしょ?

鹿の毛を混ぜると、しなやかな弾力がでるので、書きごたえのある筆になります。自然環境や餌が変化したので、最近の羊毛の毛質は昔のような弾力が減っているそうですから、ちょうどいいのかもしれません。羊毛筆初心者にもお勧めです。

それに対して、手島右卿先生愛用筆は、純粋に羊毛のみ。

筆・寿昌7本.jpg

まさに極上の細光鋒。美しいことこの上なしですが、この毛は一匹のヤギからわずかしか取れないので、毎年、少ししか作れないそうです。

書家によって、好みやこだわりは違っています。そのうちに、ほかの方々の愛用筆もご紹介していきましょうね。

 

前の記事へ  前の「筆墨硯紙のうそ・ほんと」へ  天来書院トップ

 

2008年2月 4日

本当はおもしろい子守唄

子守唄第二弾!

子守唄はだいたいが、坊やはよい子だねんねしなとか、寝たらこうしてあげるよとか、意味のない言葉遊びとかなのですが、時にはとてもユニークな人物が登場したりします。その多くは、地域によって姿を変えたりします。

 

山梨県の奈良田子守唄

しょうがいばんばぁは やき餅好きで 夕べ九つ 今朝また七つ

一つ残して たんぼに入れた 馬に乗るとて うち落といた

 

お餅が好きなおばあちゃんがいて、夕べは九つ、今朝は七つ食べた。(すごい食欲)

で、何? わけわかんない。

 

そしたら、もっと具体的な唄がありました。岐阜県の「げんごめばばさ」。

 

おらが隣の源兵衛さんの ばばさまは げんごめばばさは 焼き餅が好きで 宵に九つ 夜明けに七つ

一つ残して たもとに入れて 馬に乗るとて えんころりんと落とした

ひろやひきょうだし ひろわにゃ惜しいし 心あるなら 飛び上がれ焼き餅

 

そっかー、一つ落としちゃったのかー。いくらばばさまが強くても、飛び上がれっていっても、無理ってもんじゃないかい?

その後がすごい!

 

源兵衛が亡うなって ばばさまは淋しゅうなったと

げんごめばばさは 九十九の年で 桑名の黒兵衛さんへ 嫁入りなさる  

          (なにー? ばばさまは99歳だったのか・・・すごい)

前歯二本に おはぐろ付けて 白髪三筋に かもじを入れて (あのねー)

おばばよしゃれと 孫子がとめる  (そりゃそーだろ、でもおばばは強い)

孫子なにを言う 出雲の神が 結び合わせた 縁じゃもん

 

なんだか、民衆の強さに圧倒されたのでした。

 

前の記事へ  前の日記

本当は恐い子守唄  本当はおもしろい子守唄  民謡のカリスマ

banner001.jpg

2008年2月 3日

石田栖湖先生

比田井南谷は、天来のお弟子さんたちからは兄弟のように大事にされていたが(先生の息子なんだからしょーがないわね)、書壇での付き合いはあまりなく(展覧会やパーティーにもほとんど出かけなかった)、家に書壇の方々がいらっしゃることもほとんどなかった。政治的なことにはまったく無頓着だったから、行く意味がなかったのかもしれない。

例外が、第一回に書いた伏見冲敬先生、今回の石田栖湖先生、そして岡部蒼風先生である。

書学院出版部で盛んに本を出していた頃、月の一定の時期になると、石田栖湖先生からお電話をいただいた。「もうすぐ雑誌の締め切りだから、新刊の広告を送ってね。」

つまり、南谷の仕事に注目し、また経済的にたいへんなことを理解して、毎号に書学院出版部の新刊案内を載せてくださっていたのだ。そういう方はほかにいない・・・。

そう頻繁ではなかったけれど、よく家にも遊びに見えた。お酒を飲んでは話に花が咲き(どうしても南谷とお酒は切り離せない)、書壇の方々の辛らつな批判が飛び出した。親しい人であろうが、尊敬している人であろうが、天来のことであろうが、そして互いのことであろうが、めちゃくちゃにけなすのだ。そして、言い方が的確だと、二人で大爆笑。権威も何もあったものではない。

石田先生の雑誌も、ちょっと変わっていた。ふつうの教書雑誌は、年月を重ねると順に段級があがるのだが、ここでは、作品があまりよくないといつまでたっても段級は上がらず、逆に落ちたりしたらしい。実力者が育つのはいいことだが、上達することに熱心な人はそうはいない。会員が減少するのは目に見えているではないか。

石田先生と父との共通点のひとつが、いたずら好きだ。天来もそうだったらしいが、ちょっとしたいたずらをして、他人が困っていることを好む癖があった。

父と同じように、私も展覧会などにあまり行かなかったので、石田先生の作品を知ったのは、実はずっと後のことだ。先生の「日本書人連盟」の展覧会にうかがうようになり、石田先生の、どこまでの澄み切った、そして引き込まれるような深さを持った、独特の世界を知った。

臨書 1.jpg

1982年に発行された『石田栖湖臨 地黄湯帖・皇甫誕碑』(日貿出版社・古碑帖臨書精選)という本がある。皇甫誕碑のもつ厳しさの中にも、先生独自の平静さに裏付けられているではないか。

 

数年前、ある展覧会のパーティーで、一人の女性に声をかけられた。読売系の方だったと思う。

天来書院の『石田栖湖作品集』を買って、石田栖湖という人の作品のすばらしさを知りました。ありがとうございました。

日展や読売展を中心に作家活動を続ける方々にとって、石田栖湖という作家を知るチャンスなど、まずないだろう。先生の作品集を発行し、そんな方に、石田先生の独自の世界を知らせることができたことは、本当によかったと思っている。

石田栖湖作品集  皇甫誕碑  天来自然公園の石碑

 

前回の「忘れえぬ人々」へ

前回の記事へ

天来書院トップへ

2008年2月 2日

隊長のおいしい時間

さーて、夕べのご報告をしますよー。

1元町.jpg

元町通りはいつもクリスマスだなー。

まずはお父さんに日本酒をあげてっと。

前回の居酒屋探検のとき、合羽橋で隊長が包丁を買ったのを覚えていますか? すごい切れ味です(怖)。

2包丁ビールなど.jpg

まずビールでしょっ。まゆみ隊員と私がおいしく飲んでいる中、隊長はせっせとクッキング。真ん中の写真はめかぶです。今日がわかめの解禁日なので、たくさん買って、頭の部分のひらひらだけを切り取ってきざんだのだそうです。めかぶなんて、できあいを買うもんだと思っていた私はびっくりするやら感心するやら。できあいのめかぶは、頭のひらひらといっしょに、かたい茎の部分も刻んで混ぜているらしい。

右端はえびと野菜のあえものなのですが、この包丁で切ると、にんじんがピカピカつるつるになって、にんじんとは思えないおいしさです。私も使ってみたら、な、なんと、にんじんなのに、きゅうりみたいにするする切れちゃう。こわいよー。

3カヴァ えび サラダ.jpg

お料理はどんどん出てきます。おっ、おいしそうなえびのソテー。カヴァにしよう。うーんおいしい。サラダも一味違います。あの包丁のせい・・・違うっ、隊長の腕だって。

4からあげと粉.jpg

デュラムセモリナ粉ってご存知ですよね。これで唐揚げを作ると、すっごくおいしいんです。ほかにもひとつ秘密が。それは下味に昆布茶を使うんだって。おおおおお、絶品だ。

5ステーキ前後.jpg

お肉が出てきたぞ。赤ワインだっ。

この焼き網、特別なんです。下に受け皿(受け板)がついていて、焼き汁を使ってソースを作ることもできるんだって。もうひとつ欲しくて探しているけど、見つからないそうです。どこに売っているか知っていたら教えてね。

この肉はもも肉だそうですが、やわらかくてジューシーで、極上のサーロインのようでした。黒毛和牛のA5というランクは、ももまで霜降りなんだって。和牛にA1からA5までランクがあるなんて知らなかった・・・。

次の探検はどこに行こうか。赤羽っていう手もあるけど、遠いよね。横須賀にもいい店があるよ。中目黒にすごい店があるんだよ。おつまみ全部350円。店員は全部外人だしさ。関内もいいぞー。

かくして話は尽きないのでありました。

 

ひとつ前の記事

天来書院トップ

2008年2月 1日

南谷の誕生日

2月になりました。2月1日といえば・・・そう、私の父親、比田井南谷の誕生日です。1912年生まれだから、生きていれば96歳。

本人はもういないけど、宴会大好きの私たちは、何はさておきお祝いに駆けつけるのです♪

 

論語.jpgこれは、南谷41歳のときの作品です。書いてあるのは『論語』。

師曰く、吾十有五にして学に志し、三十にして立つ。四十にして惑わず、五十にして天命を知る。六十にして耳順い、七十にして心の欲するところに従いて矩をこえず。

論語原本.jpg

この作品、実は、呉大澂の書『篆文論語』を参考にしています。

篆書を散らし書き風にしちゃうなんて、怒る人もいるかもしれませんが、そんなこと、知ったこっちゃないんです。

なんせ、電のヴァリエーションを書いた人ですからね。

他人の思惑をまったく気にしない人でした。

書学院出版部の時代、みんなで多胡碑を見に行くことになり、群馬県にお住まいだった故、黒沢春来先生がすべて準備をしてくださいました。

ご老公も参加してくださることになり、みんなうきうき。

でも、前の日、南谷は仕事に夢中で、アトリエに資料を広げていたので、怪しいなーとは思っていたのです。

で、当日の朝、「おなかが痛い」。やっぱりかー。

しょーがないから、父をおいて出かけましたよ、私たち。

黒沢先生が宴会を開いてくださり、主賓挨拶はご老公にお願いし、もーたいへん。

一泊して、家に帰ったら、案の定、南谷は夢中で仕事をしていました。腹痛はすぐになおったらしい。

母の法事のときも、おなかが痛いと言って欠席し、帰ったら夢中で仕事をしていた・・・。

まあ、今日は、そんな話題で盛り上がるでしょう。 

 

一つ前の記事

一つ前の「日記」へ

天来書院トップ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

"南谷の誕生日" つづく