筒井茂徳先生のブログ「古碑帖の正確な見方―臨書がうまくなるために」が始まりました。
全部で10回、それぞれ上下があるので、20回の連載になります。
毎週月曜日に更新されます。
臨書をするとき、どこに重点を置きますか?
「線」でしょうか、それとも「形」?
原本の線質を重視して、自由な形に書く臨書もあるでしょう。
でも、その前に、正確な形を理解して、原本そっくりに書いてみませんか?
そうしてこそ、初めて原本の線質も理解できるのではないかと私は思っています。
書の古典の字形には一定の法則があり、この法則を理解すると、正しい字形を捉えやすくなります。
筒井茂徳先生は、長年古典の字形の分析を続けられ、ご著書や教育において大きな成果を出してこられました。
ぜひこれをホームページでご紹介したいと思い、お願いした所、こころよく引き受けてくださいました。
(よかった♡)
初回は、正しい形を捉えるためのツールの説明です。
今後の解説の基本になるので、最後まで読んでくださいね。
赤いラインが「概形」、青いラインが「補助線」です。
これがあると、正確な形を把握しやすくなります。
前に見たことがあるな、と思った方、ありがとうございます。
私のブログ「酔中夢書2020」の中の「書の古典の学び方」では、筒井先生のご指導のもと、この方法によって分析を試みています。
では、執筆してくださる筒井茂徳先生をご紹介しましょう。
伏見冲敬先生編「角川書道大字典」の冒頭の序文にこう書かれています。
筒井君は東京教育大学でのわたくしの教え子で、在学中からこの仕事に協力してくれ、卒業後は全面的に打ち込んで働いているうちに、個々の知識では、はるかにわたくしを凌ぐ実力を身につけてしまった。
そうそう、伏見先生はよく筒井先生のことを自慢していらっしゃいました。
比田井天来門下の方々の中で、父が一番親しかったのは伏見先生でした。
「中国書道史字典」は、伏見先生が毎週のように元町においでくださり、二人で議論を闘わせつつ完成したものです。
議論の後はお酒を飲みながら(すごい量だった)、また議論。
書壇の批判なども出て、楽しいことこの上なし!
というわけで、この後に縮小版「角川書道字典」の編纂が始まり、私もお手伝い、というか、勉強させていただいたのでした。
その後に刊行された「日本書道大字典(全二冊)」は、「日本名跡大字典」が北川博邦先生編、「かな名跡大字典」が筒井茂徳先生編。
上は、出版記念会のときの記念写真です。
中央で花束を持っているお二人、右が北川先生、左が筒井先生、そして編集に参加したみなさんです。
昭和56年なので、今から39年前です。
みんな若い!
私も・・・。
というわけでよろしくお願い申し上げます。
筒井先生は、「シリーズ・書の古典」の中の「蘭亭序二種」の編者です。
シリーズの中でも「字形と筆順」が充実した人気の一冊です。
ほかにもご著書がたくさんあるので、アマゾンのこちらを御覧ください。
なぜか別の方の書籍も入っているので、お間違えのなきよう。