「天来の会書展」も終わり、刊行予告をしていた「シリーズ・書の古典」の『自叙帖』『龍門二十品・下』、そして『名筆五体般若心経』を、予告を大幅に遅れて発行。

そしてこのたび、『隅寺心経(すみでらしんぎょう)写経用紙』がようやく完成しました。

 

植村和堂先生旧蔵の「隅寺心経」は、文字が美しく、また鮮明なので、天来書院から刊行した折帖「名筆五体般若心経」の「別巻・心経小品集」に掲載させていただきました。

このたび、原本の写真をもう一度お借りして、レタッチによって文字を際立たせたものが新刊『隅寺心経写経用紙』です。

いわゆる「写経体」の原型と考えられる名品です! 

 

天来書院オリジナルの写経用紙は、今のところ二点発行しています。

 

これは、比田井天来編『集王羲之書般若心経』を、写経用紙の形に組み直したもの。

 

こちらは、比田井南谷編『集空海書般若心経』です。

 

どちらも、文字が小さいので、あまり歓迎していただけないかもしれないと心配しましたが、とんでもない。大好評です。

とくに、東京国立博物館などの企画展の販売スペースに置いてもらうと、よく売れます。みなさん、実力者!

で、写経体もほしい! という声にお応えしたのが、このたびの『隅寺心経写経用紙』です。

バックの色が濃いので、レタッチを外に頼むわけにいきません。必要な点画をゴミだと思って消去されたら大変ですからね。社内のパソコンで作業するようになったからこそ実現できた企画です。

 

書を愛するひとのための写経用紙。ぜひぜひお役立てください。敷き写しもできますよ。

書道