今日は紅葉に因んだ逸品をご紹介します。
茶箱と棗。どちらも輪島塗りを代表する沈金作家の作品です。

最初は茶箱です。茶箱は黄色の葉は金と朱を合わせたもの、点彫で金粉を擦り込んだもの、茶色は銅粉を擦り込んだもの。それに青い枠だけのものがあります。
蒔絵に対抗しているのか、これが沈金なのか?と思う程とても華やかな作品です。

もう一点は棗。外枠と葉脈が線彫りされている葉、点彫だけの金粉と銅粉を擦り込んだ2種類の葉があります。それらが重なり立体感を得て何とも言えない美しい世界を創出しています。小さな棗の中で紅葉が凝縮されている。

この時期の茶会にはピッタリの作品だと思います。ただ、コロナ禍の中で各地での茶会は軒並み中止になっているようで残念です。