お嬢様がご結婚されるお祝いにと友達から制作依頼を受けました。表面が漆黒、内側が朱色のもの。逆に表面が朱色、内側が漆黒の二客です。

我が家に遊びに来た際、輪島塗りの枡の口当たりの柔らかさに感動したことがきっかけになりました。口が当たる縁の角度が浅い杯は甘口、角度が直角の枡は辛口のお酒に合うようです。

其々、底に家紋を金で描きます。家紋を見てびっくり。良家の出身だということが分かりました。家紋のルーツを辿ると、後醍醐天皇から頂いた家紋らしいです。

そのまま菊の紋を使うのは恐れ多く「他の紋と掛け合わせた」、その有り難い申し入れ自体を「水に流していただきたい」とお断りしたという説があるようです。

年末の完成を目指します。乞うご期待願います。