作り始めたのが昨秋。ようやく完成しました。底に貼る貝にいいものが見つからず、随分時間を要してしまいました。お待たせしたお客様、大変申し訳ありませんでした。

これまでに使っていた青貝の一部に耐久性がない部分が見つかり、それに代わる貝を探していました。今回、複数の貝を使ってみました。色と輝き具合が異なります。

貝は同じ種類でも色や輝き方が異なるので、全く同じものが作れない、それをお客様に説明するのが難しいですね。

写真は最終工程である呂色(磨き上げ)をとる職人。彼は中学校の同級生。地元の高校のインテリア課を卒業後、この道40年のベテランです。お盆やテーブル等、何でも鏡のように真っ平らに仕上げる技術をもっています。

自分のお気に入りのはこのぐい呑です。秋に輪島の海に潜っていた時に見た夕方の海の空の色。お酒を浸すとお酒がレンズのようになり、貝が明るく輝いてきます。

日本海の景色を思い浮かべて一人悦に浸るひと時でした。