連休を使い再度輪島に帰省していました。作業内容は漆を塗る前のベースを作る工程です。塗って乾いたら研くの繰り返しです。

写真は一辺地付け。生漆に米糊(お米から作ったのり)、珪藻土(プランクトン等の死骸でガラス質)を混ぜ合わせて塗り込みます。米糊の量を減らし、珪藻土の目を細かくしながら、一辺地、二辺地、三辺地付けとこの作業を3回繰り返しベースを作っていきます。今回は二辺地からです。工程表をご参照下さい。

一辺地から三辺地の合い間に粗めのサンドペーパーや砥石を使い凹凸をなくし平坦に研きます。一辺地から三辺地までに薄い層を3回塗り重ねることで表面に薄いガラス質の層を作り硬い殻わ身に纏わせます。

塗を厚く塗るとその分乾くのに時間を要するだけではなく、研ぐのが大変。漆は固まるとコンクリートみたい。また、表面を見て乾いたと早合点して研ぐと、中の漆が乾いてなくて、全体がペロリと剥がれてしまう。これは木工用ボンドと似ています。次の工程のことを考え、薄く凹凸なく素早く塗り込むのがポイントのようです。

ということで、後の工程は来月の連休を使い再度帰省して続きの作業をしたいと思います。

この後は魚の話題です。
やはり、職人仕事を終え夕まずめに専念。日が短くなってきたので、海中が見えるのも30分というよりは20分くらいになってきました。天気予報を見ると毎日約2分ずつ日が短くなっています。

潜る前に磯場の西端に流れ着いた海藻を見て、波の加減と潮の流れが良いのが分かる。また、日没と満潮時間が重なったことで真鯛が西の端に着いている可能性大。中学生の頃から40年以上潜ってきたのでこの磯場については誰よりも詳しいかも。

潜って早々30m進んだ岩影に餌を物色中の真鯛を発見。気付いて逃げられないように潜って岩影伝いに接近。エラに銛を撃ち込む。かなり重さがありパワーも凄い!何度か岩の下に引っ張られそうになるも、無事に回収。70cm、5kgありました。

こちらは、一晩寝かせてから刺身にしました。頭は兜煮です。半分に割りたいところですが、切れない出刃庖丁だとこちらが怪我しそうなのでそのまま大鍋に入れました。

また、友達の職人達からは『職人よりも漁師になった方はよいのでは?』と言われそう。