今回の研修で想定外だったのは漆が乾く時間を考慮していなかった点です。塗を朝塗ると薄く塗っても乾くのは夕方になる。厚くするとそれだけ乾くのに時間を要する。
その為、乾いたと早合点して次の作業を進めると、折角塗った漆自体が落ちてしまい、再度前の工程まで戻る必要があるからです。

ということで、後の工程は今月の連休を使い再度帰省してこの続きの作業をしたいと思います。何とか下地の工程を完了させて12月に計画している個展に間に合わせたいと思います。

本当は今回の作業工程を都度写真に収める予定でした。ただ、都度漆が着いた手袋を外してカメラを手に持ち替えると仕事が進まないし、何だか講師にも悪い気がして。撮りたかった幾つかの工程の写真は収められませんでした。
写真は輪島塗に必要な地の粉(珪藻土)の説明資料です。

下の写真は珪藻土を巻いた状態の写真です。漆を塗った後に珪藻土を上から振りかけて固着させます。この手法を『巻き地』といいます。

この後は魚の話題です。
最初は黒鯛です。60cm弱とかなり大きかったです。沈む夕陽を背にして近づいたので、多分僕のことは見えていなかったと思います。こちらは一晩寝かせて翌日にいただきました。身がとても綺麗でした。

ちなみに、写真は以前刺した真鯛と黒鯛です。2匹共、エラの同じ場所に銛を撃ち込んでいます。これは偶然ではありません。間違っても土手っ腹には刺しません。血が回り食べれなくなるからです。テレビで芸人がやっているのとは少し違うかも知れませんね。
友達の職人達からは『職人よりも漁師になった方はよいのでは?』と言われています。

次は石鯛。家族へのお土産です。三日目にお刺身でいただきました。子供たちからは『ウニの味がして美味しい』と好評。食べてみるとその通り、ウニの味がしました。恐らく、磯でウニを主食にしていたのか?とてもグルメな石鯛でした。
※石鯛は身が硬く当日は身がコリコリしているだけで旨味が出てきません。三日目になると身も柔らかくなり旨味が出てきます。

石鯛は魚というよりはベーコンを食べているような食感です。頭と背骨は潮汁になりました。汁というよりはスープのようでとても濃厚な味でした。

また、家族へのお土産に白海老を買い、ピラフを作りました。それと、ハタハタも。いずれも安いのに満足度が高く家族も大喜びでした。