今回はロック用グラスです。こちらはデザインを描いたのが3年前。デザインを基にいざ設計してみると、悲しいかな画のようにはならず不恰好。おまけに 上下のバランスも悪い。

また、口当たりの形状が悪く、花瓶ならばまだしもグラスではとても実用にならない。ここでも僕の中にいる設計士がデザイナーに対し『もっと精度の高い画を描かなきゃダメ』と駄目出し。デザイン画を突き返えす。

画を基に起した設計図がこんなに合わないのは流石に初めてのこと。何故こうなってしまうのか?デザイナー自ら併行して正八角形のモックも作り二つを比較しながら検証。これまた画用紙でモックを作ること10個以上。多分、1ヶ月近くモックを眺める日が続く。

正八角形では芸がないし。結局、変則の八角形と正八角形のモックを上下半分に切り、上部と下部を同じ幅に合わせ繋ぎ合わせることに。正直、これにはかなりの計算を要しました。高校以来の計算三昧。

自分で描いたのにも拘らず、デザイン画から図面に起こすのは全く別物であり、毎回難しい作業になります。それでも、我ながら出来上がりには感動。

普段は辛口の職人達も『このデザインは見たことがない』、『とても持ち易い』、『優れたデザイン』だと褒めてくれました。自分でもお気に入りです。