待つている 〈桜の春の十日 その1〉

2017年3月27日

  3月も残りわずかになりました。

  ひんやりした春です。

 

  梅の季節はおおかた終わりましたが、

   残りの花に、まだ冷たい空気が似合っています。

 

 

  お客はメジロ。小柄でも目を引く羽の色が花に映えてきれいです。

  我が家の庭にも見かける姿です。

  この辺りに7月頃まで声の聞こえるウグイスは、この春はまだお稽古の一声も聴いていません。

 

  3月21日、靖国神社の標準木の開花が伝えられました。

  となれば、いつもの年なら、そろそろあちこちから花の便りが届き、

  御近所の桜の気配が気になる頃ですが、今のところ、このあたりの桜はまだ目覚め前。

  固い蕾です。

 

  気温がこれでは、すぐには開かないでしょうね。

 

  梅が終わっても、春にはさまざま花があるとはいえ、私たちは季節の習わしとして、文化として、

  やはり桜を待ってこの時を過ごしております。

 

  椿の種類の中で、ひときわ ゆかしい侘介

 

  一重のすっきりした姿です。

  同じ椿でも

  こちらは かわいらしいコサージュのような花。

  こんな椿も 愛らしく桜を待っているような コトはないか。

 

   春のカワセミは、木の上で

“ マッテルヨ ”

 

   コゲラ(小啄木鳥)も

“ コンコン シナガラ  マッテルヨ ”

 

   もうじき北へ渡るジョウビタキも

 “ ハヤク 咲イテネ モウ行カナクチャ  ”

 

  と、待っている ような気になる、花待ちの頃。

 

“ チョット  サムイネ ”

        ん!  おつかい狐 ではなくて

   舞岡村(横浜市戸塚区)

 

     お稲荷さんに お参りに来たにゃんこも、暖かな春を待っています。

 

 

       今日やさく 明日や匂ふと かたまちて

       花に をさなき わが心かな

                       『をごとのちり』比田井小琴

 

 

“ ……… ”

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桜の春の十日

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