2010年1月 5日

墨場必携:唱歌 童謡


  日の丸の旗    文部省唱歌


 1 白地に赤く 日の丸染めて
   ああうつくしや 日本の旗は

 2 朝日の昇る 勢ひみせて
   ああいさましや 日本の旗は
                『尋常小学唱歌(一)』明治44年

  ※ 昭和16年刊行の『ウタノホン(上)』に収録される際、
     「ああうつくしい」、「ああいさましい」、に改変。

          
hinomaru.jpg                                             22.1.1 東京都清瀬市

  朝日は昇りぬ    文部省唱歌

 1 朝日は昇りぬ、日は出でぬ。
   海には、帆綱をたぐりあげ、
   追手[おひて]に帆あげて船出する
   海士人[あまびと]今やいさむらん。

 2 朝日は昇りぬ、日は出でぬ。
   山には、仔牛を追ひながら、
   朝露踏み分け登りゆく
   少女[をとめ]の歌や高からん。

 3 朝日は昇りぬ、日は出でぬ。
   町には、工場の笛鳴りて、
   今しも薄らぐ朝靄に
   機会の音や響くらん。
                『尋常小学唱歌(五)』大正2年

         
31朝.jpg                                          21.12.31 東京都清瀬市


 牧場の朝    文部省唱歌
         作詞:杉村楚人冠、作曲:船橋栄吉

 1 ただ一面に立ちこめた
   牧場の朝の霧の海
   ポプラ並木のうつすりと
   黒い底から勇ましく
   鐘が鳴る鳴るかんかんと

 2 もう起き出した小舎小舎[こやごや]の
   あたりに高い人の声
   霧に包まれあちこちに
   動く羊の幾群[いくむれ]の
   鈴が鳴る鳴るりんりんと

 3 今さし昇る日の影に
   夢からさめた森や山
   あかい光に染められた
   遠い野末[のずゑ]に牧童の
   笛が鳴る鳴るぴいぴいと
                『新訂尋常小学唱歌(四)』昭和7年

         
1瑠璃ひたき.jpg                                      ルリビタキ 22.1.1 東京都清瀬市


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