2009年10月19日

墨場必携:唱歌 童謡


[唱歌・童謡]

          
21翡翠秋.jpg                                            21.9.21 東京都清瀬市



故郷の空    大和田建樹
      『明治唱歌(一)』明治21・5

 1 夕空はれて あきかぜふき
   つきかげ落ちて 鈴虫なく
   思へば遠し 故郷のそら
   ああ わが父母 いかにおはす

 2 すみゆく水に 秋萩たれ
   玉なす露は すすきにみつ
   おもへば似たり 故郷の野辺
   ああ わが兄弟(はらから) たれと遊ぶ


         
12故郷.jpg                                            21.10.12 東京都清瀬市


  四季の月   

  1 咲きにほふ 山のさくらの
    花のうへに 霞みて出でし
    春の夜の月

  2 雨すぎし 庭[には]の草場の
    露のうへに しばしは宿る
    夏の夜の月

  3 見る人の 心ごころに
    まかせおきて 高値に澄める
    秋の夜の月

  4 水鳥[みづどり]の 声[こゑ]も身にしむ
    池の面[おも]に さながら凍[こほ]る
    冬の夜の月

         
24薄2.jpg                                            21.9.24 東京都清瀬市


  おつきさま    石原和三郎

  1 おつきさま えらいな
    おひさまの きょうだいで
    みかづきに なったり
    まんまるに なったり
    はる なつ あき ふゆ
    にっぽんじゅうを てらす

  2 おつきさま わかいな
    いつもとしを とらないで
    くしのように なったり
    かがみのように なったり
    はる なつ あき ふゆ
    にっぽんじゅうを てらす


  大きなお風呂    有賀連

    誰も知らない
    ところです。
    とても大きな
    お風呂です。
    月はひとりで
    はいります。
    月があがった
    そのあとは、
    星はみんなで
    はいります。
             [赤い鳥]大正14年

          
20鷺.jpg                                            21.9.20 東京都清瀬市

         
21雁行.jpg                                            21.9.21 東京都清瀬市

  荒城の月    土井晩翠

  1 春高楼の花の宴
    巡る盃かげさして
    千代の松が枝わけ出でし
    昔の光今いづこ

  2 秋陣営の霜の色
    鳴きゆく雁の数見せて
    植うる剣に照り添ひし
    昔の光今いづこ

  3 いま荒城の夜半[よは]の月
    替はらぬ光たがためぞ
    垣に残るはただ葛[かづら]
    松に歌ふはただ嵐

  4 天上影は替はらねど
    栄枯は移る世の姿
    写さんとてか今もなほ
    嗚呼荒城の夜半の月


      
散歩赤.jpg      オ散歩ニ 来マシタ
                 白いソックスのキリッとしたアカトラ君。
                 御近所のY.みみちゃんの友だちです。
                 自由猫でも飼い猫と仲良く付き合う猫もいます。

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