2008年2月15日

墨場必携:仏陀のことば...

【文例】

・仏陀のことば  『ブッダの真理のことば、感興のことば』中村元(岩波文庫)
  独りで行くほうがよい。孤独[ひとり]で歩め。
  悪いことをするな。
  求めるところは少なくあれ。
  林の中にいる象のように。



                 20.2.6東京国立博物館前

・涅槃会の歌 芳賀莞爾

一、遠くみそらに楽の音すみて
  沙羅のはやしは花咲きみてり
  あはれ尊き大御姿

二、高きいやしきけぢめもあらで
  共に真如の光を仰ぐ
  げにも尊き求世[ぐせ]の御業[みわざ]

三、心あはせて仏のあとを
  共にたどれと真心こめて
  げにも尊き大御教[おほみおし]へ

四、法[のり]のともしび輝きまして
  とわに無明の闇路を照らす
  あはれ尊き大御聖[おほみひじり]



                 20.2.10東京都清瀬市柳瀬川


・「宝在心」(謙信家訓) 『名将言行録』(ニュートンプレス 岡谷繁実)

  心に物なき時は、心広く體泰(からだやすらか)なり。
  心に我儘(わがまま)なき時は、愛敬(あいきやう)失はず。
  心に慾なき時は、義理を行ふ。
  心に私(わたくし)なき時は、疑ふことなし。
  心に驕(おご)りなき時は、人を敬(うやま)ふ。
  心に誤りなき時は、人を畏(おそ)れず。
  心に邪見なき時は、人を育つる。
  心に貧なき時は、人に諂(へつら)ふことなし。
  心に怒りなき時は、言葉和(おだや)かなり。
  心に堪忍ある時は、事を調(ととの)ふ。
  心に曇なき時は、心静(しづか)なり。
  心に勇ある時は、悔むことなし。
  心賤しからざる時は、願ひ好まず。
  心に孝行ある時は、忠節厚し。
  心に自慢なき時は、人の善を知る。
  心に迷ひなき時は、人を咎めず。



                 20.2.10東京都清瀬市柳瀬川

・五倫の歌『小学唱歌集 初編』(明治14年(1881))

父子親あり。
君臣義あり。
夫婦別あり。
長幼序あり。
朋友信あり。


・「金剛石」 昭憲皇太后『新編教育唱歌集(四)』(明治29年)

一 金剛石も みがかずば
  たまの光は そはざらん。
  ひとも 学びて 後にこそ
  まことの徳は あらはるれ。

  時計の針の たえまなく
  めぐるがごとく ときのまも
  光陰[ひかげ]惜しみて はげみなば
  いかなる業[わざ]か ならざらん。

二 水はうつはに したがひて
  そのさまざまに なりぬなり。
  人は交はる 友により
  よきにあしきに なりぬなり。

  おのれに優る よき友を
  えらびもとめて もろともに
  こころのこまに むちうちて
  学びの道に すすむべし



  20.2.14東京都小金井市小金井公園
         ゆっくりですが、今年の梅もほころんでいます。

・「海軍兵学校五省」

一、至誠に悖るなかりしか
一、言行に恥づるなかりしか
一、気力に欠くるなかりしか
一、努力に憾みなかりしか
一、不精に亘るなかりしか



  20.2.14東京都小金井市小金井公園
         ゆっくりですが、今年の梅もほころんでいます。

・現代処世十訓 比田井小琴書(長野県北佐久郡望月町茂田井町大澤酒造 所蔵)




[釈文]
現代処世十訓
一 強く正しくにこやかに
一 上見て進め 下みて暮せ
一 真剣の前に不能なし
一 論で負けても行ひで勝て
一 長所と交れば悪友なし
一 話し上手より聞き上手
一 己に克つて人には譲れ
一 急ぐな休むなおこたるな
一 仲よく働け 笑つて暮せ
            小琴書
◎この文面は小琴独自の言葉では勿論なく、通俗の十項です。会社の社訓などに似たものを持つところがあります。大澤酒造のためだけに考えられた文言ではな いわけですが、汎用性があり、第一項や第十項などは実に御商売の家にふさわしく思われます。小琴自身の心にも響くところがあったらしく、小琴の弟子であっ た原田春琴は、敗戦直後、日本中がまだ混沌の中にあったときに、疎開先の小琴からこの同じ十訓を送られています。原田春琴は「現代処世十訓」を受け取った 当時をのちに回想して、「先生のご人格はこれに始まるのではないかと感じた」と述べています(『書学』比田井天来小琴特集号)。こうしたことを自身も励行 していた小琴を知る人々には、この十訓が確かに真当な言葉として届いていたのです。





・W.マルサリスの提言12条

1.助言をしてもらおう。譬え一流になっても常に学ぶ姿勢を持つこと。
2.すべては基本の上にある。常に基本をチェックすることで迷いが少なく
  なる。
3.達成日の目標を立てよう。
4.気持ちを集中すること。
5.じっくりと練習すること。通常の早さよりテンポを落として練習すること
  で指先や筋肉に本來のリズムが戻る。
6.苦手な部分ほど反復せよ。
7.曲の隅々まで気を配れ。
8.失敗から学び、また頑張れ。よしまた頑張るぞといふタフな精神が大切だ。
9.ひけらかすな。技を自慢するより中身を充実させることが進歩に繋がる。
10.自分で工夫せよ。自分に合った練習方法を考え出すこと(個性)。
11.楽觀的になること。人生は考え方次第だ。明るくなれば楽しいし、暗くな
れば辛くなり、よい演奏もできない。
12.他分野の共通点に注目。一つの分野の情報のみに頼らず、多くの分野から
学ぶことが自分をより一層高めてくれる。


・コリン・ルーサー・パウエル(Colin Luther Powell)のモットー

第1 世の中、まんざら捨てたものではない。
   特に、物事を前向きに考えるなら午前中である。
第2 何でも我を忘れてやれば、必ず克服できる。
第3 自分の立場と自尊心を混同するな。
第4 やって出来ないことはない。
第5 何でも注意深く選択せよ。
第6 よい方向に向かっている時には、それに水を注(さ)すようなことを必
   ず言うやつがいるが、惑わされるな。
第7 他人の運命を決めることはできないのだから、自分の運命を他人に任せ
   ることはない。
第8 小さなことも見過ごすな。
第9 成果は仲間と分かちあえ。
第10 いつも冷静で親切であれ。
第11 ビジョンを持ち、その実現には貪欲であれ。
第12 自分の心に巣くう恐怖心や他人の否定的見解にたじろぐな。
第13 常に楽観的であることは、自分の力を倍増する。
 追加 よい行いは必ず人の目に触れる。


・君のおぼえた小さな技術をいつくしみ、その中にやすらえ。
          マルクス・アウレーリウス『自省録』


・良書の要約というものはすべて愚劣なものだ。
          モンテーニュ『エセー』



                       ゴジラの子?

 積極的に行こう。     寝ているみやに飛びかかるな。
 チャンスを逃すな。    食卓に乗ってはいけない。
 気が付いたらお手伝い。  キーボードに触らないで。
 日々是冒険        カーテンを登らないで。
 風雅も大事。       仏壇の花は見るだけにして。
 不断の努力。       戸棚を開けるな。買い物袋の点検不要。
 失敗にくじけない。    寝ているみやに飛びかかるな!
             (冗談の通じないみやはその都度激怒)



              20.2.14東京都小金井市小金井公園

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