2008年2月 1日

墨場必携:和歌 聖武天皇『万葉集』687...

[和歌]

・道にあひて咲[ゑ]まししからに
 降る雪の消[け]なば消[け]ぬがに恋ふとふ吾妹[わぎも]
    聖武天皇『万葉集』687


・わが背子[せこ]とふたり見ませばいくばくか
 此の降る雪のうれしからまし
    光明皇后『万葉集』1658


・降る雪は消えでもしばし止まらなむ
 花も紅葉[もみぢ]も枝になきころ
    詠み人知らず『後撰和歌集』493


・思ひかね妹がりゆけば
 冬の夜の川風さむみ千鳥なくなり
    紀貫之『拾遺和歌集』224


・日を寒み氷[こほり]もとけぬ池水[いけみづ]や
 うへはつれなく深きわが恋
    源順『源順集』冬


・風さゆるとしまが磯のむらちどり
 立居[たちゐ]は波の心なりけり
    正三位季経『新古今和歌集』651

 

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