2014年10月11日

横浜トリエンナーレ

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最後にブログを書いてから、ひにちがあいてしまいました。トリエンナーレのことを書こうと思いつつ、なんとなくのびのびになっておりました。


最近、汚いものとか心の闇を描いたものとかただ意外なものとかが芸術作品として発表されていますよね。
それは違うぞ。
でも、ただ美しいだけのものはもっと違うぞ。
というわけで、はじめちゃいましょう。

02トリエンナーレ.jpg横浜美術館の入り口前にあったのは、これ。

01トリエンナーレ.jpgドレス姿の女性が写真を撮ってました。いい風景になりました。

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「華氏451度」って、レイ・ブラッドベリのSF小説です。学生時代に読みましたが、電子書籍になったので、去年もう一度読んだばっかりでした。本を読むことを禁じられて、本が発見されると焼かれてしまう、というもの。華氏451度は紙の発火温度です。(どうして「度」がないのかな)
で、忘却の海。

ゴミ箱.jpg美術館に入って正面に鎮座するのは、ガラス張りの巨大なゴミ箱。誰でも自分の作品を捨てていいそうです。
この意味合いは、「捨てる」というより、「捨てたいものを人の目にさらす」ってことだと思います。なんなんだか。

このあと、ジョン・ケージの伝説の作品「4分33秒」や、マレーヴィチ、マグリットのじみーなモノクロ写真などがあり、満足満足。でも、そのあとは・・・・・。
芸術っていうのは、どっかに現実の自分を忘れさせるような輝きがないとね。
思いつきで空間を盛り立ててどうするっていうのだ。
どうしてあなたはきたないものを見せたいの?

第二次大戦中に文人たちが書いた文献がありました。戦争をほめたたえたって非難されるものもあるけど、人間は間違いを犯すものだし、真摯な心の叫びも感じられるのです。
松本俊介が妻に宛てた手紙はよかったな。

などと考えながら歩いていると、突如登場するのが、真っ赤に塗られた巨大な椅子が観客を見下ろす機械のような法廷。
兵士が人を殺すよりも、都市を破壊するよりも、もっと深刻な悲劇。それは、法律という名のもとに、無実の人に死刑の宣告をする裁判なのかもしれない。
やめて! 立っていられないようなショックを受けた私は、残りの会場を走り抜け、美術館の外に出たのでありました。

05公園.jpg港はいいなあ。

06みなとみらい.jpgしみじみ。

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