2009年8月24日

十七帖 三井本

比較2s.jpg
今日は久々に書道のお話です。
なーんだ、お酒じゃないのか、なんて言わないでくださいね。わかりやす〜くお話ししますよ。(多分)
それから、最後にメルマガ会員だけの無料ダウンロードサービスのお知らせがありますから、忘れず読んでくださいね。


今日は草書の名品、王羲之書『十七帖』のお話です。
一口に『十七帖』と言っても、実はいろいろなものがあります。なぜかというと、1800年前に王羲之が書いた真跡はとうになくなってしまい、これを石などに刻して、拓本をとったものしかありません。
テキストシリーズには、「上野本十七帖」があります。そして、今回、テキストシリーズの増補版として「三井本十七帖」を作りました。比べてみましょう。

上野本・三井本.jpgおんなじじゃん(怒)、なんて言わないでください。よーく見ると

比較2.jpg最初の部分です。ずいぶん違うでしょ? 今回発行したのは、右の三井本十七帖です。
上野本は自然で上品な感じです。三井本は「断筆」といって、点画を分断して、新しい起筆を作ったようなところがあります。

比較.jpgこんなふうに、ちょっと不自然ではありますが、現存する拓本の中ではもっとも生彩があって、原本の表現を伝えているとして、こちらを好む人も多いのです。ちなみに、私もこっちのほうが習いやすいかな。

新刊発行を記念して、メルマガ会員のみなさま限定の無料ダウンロードサービス(冒頭から10ページまで・もちろん骨書や筆順も)をします。明日のお昼からあさってのお昼まで一日限り。まだ申込をしていない方、今すぐお申し込みを。

今日はあまりにも地味だったので、最後に天来生家に咲いているお花をご紹介します。


本家の花.jpg

同じカテゴリの記事一覧