2009年5月25日

比田井小葩

クリスティーズs.jpg
収益で世界第一と言われるオークション「クリスティーズ」。1997年4月24日、日本近現代特集に一枚の作品が掲載されました。
作家の名前は「ARTIST UNKNOWN」、つまり「知られていない作家」です。




クリスティーズ.jpgカラーで一ページ全面に作品が紹介される最初のページに、その作品はありました。その後、横山大観、棟方志功、上村松園、加山又造、と続きます。題名なし、カテゴリは書。

小さな碧い蝶.jpg小さな碧い蝶がただよい飛び散りみだれる。愛の手紙の青い破片が ひらひら風に舞うようだ。
地面に近く美しい蝶。鄭重な性質の蝶が 色刷の模様を見せている。

うららかな春の日の光景が切り取られ、文字の姿と一体になって、きらめく世界が生まれています。

作家の名前は比田井小葩(しょうは)。結婚前の名前は山枡康子。
比田井小琴に書の手ほどきを受け、比田井南谷と結婚しました。

小葩.jpg創玄書道会に所属して、ユニークな漢字かな交りの書を残しました。
比田井天来生誕百年展の祝賀会で倒れ、帰らぬ人となりました。皇后陛下(当時は皇太子妃殿下)からお花を賜りました。

今日、5月25日は命日ですので、これからお墓参りに行きます。作品は明日ご紹介します。

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