天発神讖碑
時々「天発」という検索語で来てくださる方がいらっしゃいます。
確かに「天発神讖碑」と入力するのはたいへんですものね。
これは不思議な書ですね。
中国、呉の時代に不思議な兆しが現われました。これは呉国の繁栄が示されたのだということになって、これを記念するために建てられた碑です。
書体は篆書。でもこの時代、篆書は使われていませんでしたから、「篆書でもなく、隷書でもない」という不思議な形になったそうです。(『中国書道史事典』)
「牛鬼蛇神」なんて悪口を言った人もいましたが、神秘的な趣きをもっていますね。
右は中国清代の呉譲之 が臨書したものですが、この奇抜な書風を好んだ人もたくさんいました。
これは、同じく清代の人、金農(金冬心)の作品です。横画が太くて縦画が細い、独特の書ですね。この人も天発神讖碑を好みました。
テキストシリーズの中で人気がある本ではありませんが、新境地開拓のために、挑戦してみてはいかがでしょう。