聖夜
聖夜ということばは、特別な雰囲気を持っていますね。
凍るような空気とまたたく星。羊たちと羊飼い。そして天使。
小さいころ、大きなクリスマスツリーには、雪のかわりの真綿や金色のお星様やきらきら輝くモールが飾られ、その下には、家族全員へのクリスマスプレゼントが置いてありました。食後のケーキを食べると、みんな応接間に集まり、讃美歌を歌い、プレゼントを広げます。
一番すごかったのは小さな電車。約1畳くらいのスペースに線路をしき、小さな電車を走らせるのです。プレゼントされたのは弟だったのに、父が一番張り切っていました。列車が走るさまを家族全員で見つめ、脱線しないで走り終えると歓声をあげたものです。
幼いころのワンシーンと現在の私の間にあるものは、凍てつく透明な大気とまたたく星たち。
メリークリスマス。