2008年10月 6日

講演は無事終了

昨日、大宮の道山閣での講演のご報告です。
昨日は、午後3時から、大宮書道人連盟の主催で「筆と筆法と線の関係」という講演をさせていただきました。聞いてくださったのは80名余りの方々です。
講演前.jpg講演を始める前の講師紹介の場面です。

このあと、自分のことをちょっとおしゃべりした後、会場を暗くして、パワーポイントを使って講演をしました。
最初は中林梧竹の書の変遷。明治11年の唐様の書巻(日野先生から情報をいただきました・とっても珍しいものです)、中国へ行き、当時の中国の書に夢中だった頃(いわゆる六朝書道・超長鋒筆を使っていた)、そしてだんだんと短鋒になりついには超超短鋒を使った作品へと進みました。通してみると、変遷のさまがよくわかり、自分でも驚いたくらいです。85歳の作品群は、清らかな美しさに満ちたもの、存在感あふれる大作など、そのすばらしさは会場を圧倒していました。

次は、筆を変えることによって作品を変えていった比田井天来です。師、日下部鳴鶴の廻腕法、みずからあみだした剛毛筆による俯仰法の豪快な作品、さらに63歳頃からは筆を羊毛筆に変え、さらに濃密で変化に富んだ、融通無碍の境地へと達しました。

後半は天来門流の中でも筆にこだわった上田桑鳩先生、手島右卿先生、金子鷗亭先生です。昭和12年頃、天来存命中の作品と代表作とを比べました。昭和12年頃といえば、書道芸術社を結成し、真に現代に生きる書とは何かを模索していた時代ですが、作品はあくまでも伝統的な形式によっていました。

最後に流した動画は、パソコンが熱くなっていたせいか、うまく動きませんでしたが、みなさん真剣に見てくださいました。

手応えあり、の90分でしたよ。みなさんが天来に興味を持ってくださり、会の来年の研修旅行の行き先は、佐久の天来の里に決まりました。やったね。

そして秋の味覚。
秋の味覚.jpg5時から7時まで懇親会、そのあとカラオケに行って9時終了。健康的な一日だったのでした。

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