2008年8月 3日

春敬の眼

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昨日は猛暑の中、国立新美術館で開催中の特別陳列「春敬の眼」を見てきました。

すばらしい古筆の数々が見られるだろうと心もわくわく。会場に入り、空海の「金剛般若経解題」、小野道風の「絹地切」、藤原佐理の「国申文帖」と名品に陶酔したあと、会場を見回すと、あれ、あのガラスケースの数の多さは何?

まあ、ゆっくり回ろうと古筆の数々を拝見しました。

日本の最後は「写経」。奈良時代、平安時代のそれは美しい写経です。次の中国近代は後にして、気になるガラスケースへ。奥の右には中国の写経。隋唐だから同じくらいの時代ですが、日本のものとは全然違います。日本のほうがやさしい感じ。こういう風に比べてみると興味深いものがあります。

別のケースには拓本があるのですが、すごいのは法帖類です。これほどの法帖をお持ちだったとはびっくり。「真賞斎帖」火前本、「停雲館帖」、「鬱岡斎帖」、「玉煙堂帖」、「余清斎帖」(書学院で複製したとき拝借して、小楷部分を使わせていただきました)、そして私が大好きな「翰香館法書」と名帖がずらーり。欲しい・・・。

それから硯。半端な量ではありません。私は「歙州硯」と「澄泥硯」にすばらしいものがあると思いました。

そして墨。すごいっす。比田井家にある宝物「百子図」(貞政先生が「一磨り1000円」とおっしゃった)が、完璧な形であるではありませんか。(南谷は使っちゃったので、書学院のは半分しかない。)それだけではありません。名墨がずらーり。「乾隆御墨」の彫刻のすばらしいこと。

極めつけは印材です。「田黄」がいやってぐらい並んでいる(汗)・・・・・。こ、こんなに出さなくてもいいでしょ・・・・・・・。鶏血の中に透き通るような美しいのがありました。

 

なんだか頭がくらくらしたので、

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かんぱーい。そしてこの後、同じ美術館で開催中の「ウィーン美術史美術館所蔵静物画の秘密」という長~い名前の展覧会を見ました。あんまりおもしろくなかった・・・・・。疲れた・・・・・・・。

 

 

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