2008年8月 1日

比田井南谷臨書 張旭「郎官石記」

昨日にひき続き、比田井南谷の臨書を紹介します。あまりメジャーではありませんが、顔真卿の先生だとされる張旭が書いた楷書の名品「郎官石記」です。
とても美しい楷書で、私は大好きです。
「中国書道史事典」にはこう書かれています。

南朝宋人のように格調が高いと評されるが、確かに古人の書をよく学び、その真髄をつかんでいる。虞世南や褚遂良の楷書の妙味を取り入れ、また同時に、古拙ともいうべき魅力があり、魏の鍾繇を思わせる文字もある。この一見平凡に見える点画の間から流れ出る微妙な美しさは、書の芸術性を深く研究したものでなければ理解できないというようなところがある。
琅官石記3.jpg
肩肘をはらず、素朴で何気ない中に潜んでいる美しさ。
臨琅官石記.jpg
臨書も稚拙さを残していて、自由で生き生きとした表情を持っています。
日貿出版社から発行された「古碑帖臨書精選」(第2期23巻)に掲載されています。1982年なので、残念ながら入手困難ですね。


臨書に挑戦!(田村南海子ブログ)    

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