徂徠山の摩崖
今日は中国山東省にある徂徠山に行きましょう。雄大な光景の中に、北斉時代の文字が彫られています。
まわりは樹木がたくさん茂っているのに、この山だけはなぜか岩ばかり。もう少し近づいてみましょう。
前に行った天柱山も岩山でしたね。中国の仙人は、こんな岩山に住んでいるそうです。
てっぺん(少し右)に大きな岩が見えますね。あれが映仏巖、向こう側に文字が彫ってあります。さあ、登ろう。
もちろん階段などなく、まったく整備されていません。こんなところにくるのは、よっぽどの物好きだけなのです。
岩に足をかけ、必死で登ります。冗談じゃなく、ほんとにたいへんです。
やっと頂上に到着。これが、下から見えた映仏巖です。
岩の下のほうに彫ってある「文殊般若経」です。岩の割れ目を避けながら、のびのびと、くったくなく書かれています。いわゆる「上手な字」ではありません。でも、いい字でしょう?
天来は書を四つに分類しました。「上手な書」と「下手な書」、そして「いい書」と「悪い書」です。それぞれ組み合わせます。
1.上手で良い書 これが一番いいでしょうね。
2.上手で悪い書 「うまいだろー」といばっているような書。
3.下手で良い書 こういうふうに感じる書ってありません?
4.下手で悪い書 これは最悪。それにしてもひどい言い方。
1と4はいいとして、問題は2と3です。南谷は3(下手で良い書)をとっても推奨しました。1(上手で良い書)を上回ることもあるんですよ。
次回(いつになるかわからない)はいよいよ「雲峰山」に登りま~す。