2008年2月 4日

本当はおもしろい子守唄

子守唄第二弾!

子守唄はだいたいが、坊やはよい子だねんねしなとか、寝たらこうしてあげるよとか、意味のない言葉遊びとかなのですが、時にはとてもユニークな人物が登場したりします。その多くは、地域によって姿を変えたりします。

 

山梨県の奈良田子守唄

しょうがいばんばぁは やき餅好きで 夕べ九つ 今朝また七つ

一つ残して たんぼに入れた 馬に乗るとて うち落といた

 

お餅が好きなおばあちゃんがいて、夕べは九つ、今朝は七つ食べた。(すごい食欲)

で、何? わけわかんない。

 

そしたら、もっと具体的な唄がありました。岐阜県の「げんごめばばさ」。

 

おらが隣の源兵衛さんの ばばさまは げんごめばばさは 焼き餅が好きで 宵に九つ 夜明けに七つ

一つ残して たもとに入れて 馬に乗るとて えんころりんと落とした

ひろやひきょうだし ひろわにゃ惜しいし 心あるなら 飛び上がれ焼き餅

 

そっかー、一つ落としちゃったのかー。いくらばばさまが強くても、飛び上がれっていっても、無理ってもんじゃないかい?

その後がすごい!

 

源兵衛が亡うなって ばばさまは淋しゅうなったと

げんごめばばさは 九十九の年で 桑名の黒兵衛さんへ 嫁入りなさる  

          (なにー? ばばさまは99歳だったのか・・・すごい)

前歯二本に おはぐろ付けて 白髪三筋に かもじを入れて (あのねー)

おばばよしゃれと 孫子がとめる  (そりゃそーだろ、でもおばばは強い)

孫子なにを言う 出雲の神が 結び合わせた 縁じゃもん

 

なんだか、民衆の強さに圧倒されたのでした。

 

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