「丹楓詩幅」複製の特別頒布と徳島の梧竹展

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「丹楓詩幅」複製の特別頒布 
「梧竹の会」では85歳筆の名作「丹楓詩幅」原寸複製を特別頒布することになり、申し込みを受け付けています。




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◆「陸游丹楓詩幅」について


「丹楓詩幅」は梧竹85歳の名作中でも、とくに高度の完成をみせた作、出色の神品と評されています。詩句は日本にもファンの多い南宋の代表的詩人陸游(号放翁)の作です。

    丹楓 落日 野橋の晩。断雁 湿雲 江路の秋。
  真っ赤に紅葉したカエデが入り日に映えて、野末の木橋は夕暮れる。
  列を離れた一羽の雁が湿った雲をバックに飛んでいく、川沿いの路はいま秋景色。

●天来書院「中林梧竹の書」の解説から
秋の紅葉のあでやかな錦。春の花にも増して華麗な風景がそのままこの書となった。圧倒的な筆力。書体の変化、完璧な章法。まさに絵画や音楽のような表現力。
丹、この一字のすばらしい迫力。楓、ここまでの二字だけでも一日眺めて飽きない。思い切りムダを省いた落の造形。沈みゆく夕日。さびれた野辺の木橋。断の4画目以下を右に傾けた効果で、2行目のはじめにすらりと気分が繋がる。見上げると、薄墨色の雲を背に一羽の雁。川べりの路の静かな秋。秋のノギヘンの縦画をはね上げるところ、髪の毛一筋ほどの細い書線の表現力。勁さとやさしさ、華麗さと寂しさの見事な調和。およそこのようにあげつらうこと自体余計なことだ。   


◆原寸複製について

書を本当に鑑賞するには、いうまでもなくホンモノを見なければなりません。ホンモノのもつ迫力、気品、輝き、等々は、出版物の写真版では復元できないものがあります。出版物に掲載された小さな写真を水平に机上において見るのとホンモノとの間には、まるで天地の差があります。展覧会やセミナーに参加してホンモノに接した方たちが、一様に「大きな感動に打たれました」といわれるのはそのためです。だがホンモノの入手は容易ではありません。ましてや数少ない名品となればなおさらです。ホンモノに最も近く、迫力、気品、輝き、等々を再現するもの、それが原寸複製です。最高の名作の高雅な品致が、出版物の小さな図版の何十倍もの迫真力で、たちまちわが家の壁間にありありと再現されます。この願ってもない機会を逃さず一幅を所蔵され、眼福を愉しまれることをおすすめします。

◆「梧竹の会」の特別頒布について

「梧竹の会」では、名作「丹楓詩幅」の原寸複製を特別頒布します。入手ご希望の方は、氏名、電話番号、住所を記して、FAX 088-653-6992梧竹の会事務局まで至急お申し込みください。申込が相次いで、ちょっとしたブームになっています。



徳島文学書道館の梧竹展

徳島文学書道館の梧竹展は2月13日に開幕です。

梧竹と明治の書.jpg書道特別展 「梧竹と明治の書」−近代黎明期の作品群− 
中林梧竹のほか30人の明治の名筆を展示します。
会  期:平成21年2月13日(土)→3月22日(月・祝)
記念講演:2月21日14時 高橋利郎氏(成田山書道美術館学芸員)
列品解説:2月28日14時 日野俊顕氏(梧竹の会代表)
 問合せ:徳島県立文学書道館  tel 088-625-7540  
      〒770-0807徳島市中前川町2-22-1
 展覧会の図録(A4版カラー印刷・62ページ・500円)も刊行されます。

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