跳筆―折り目書法

窓.jpg「先々週のブログで人の字の線は不思議な変化をしていますね」とUさんからメールをもらった。「あれは紙の折り目でできたものです」と返信したのだが、ブログをみてくださる皆さんにも紹介したいと、今回はふたたび「高人自与山有素」の話となった。

「跳筆―折り目書法」 つづく

79歳の一行書

中林梧竹 春.jpg 梧竹堂旧蔵の79歳筆1行書20点ほどの一群は、同時期の大作、壮麗を極める連綿草書のかげで派手には目立たない存在となっていたが、その一点を床の間にかけ、静座してじっくりと相対すれば、尽きせぬ滋味が泉のごとく溢れ出る名品揃いだった。


「79歳の一行書」 つづく

高人自与山有素

高人最終s.jpg79歳筆、半切1行書。高人自(おのず)から山と素(なじみ)有り。蘇東坡の詩「越州の張中舎の寿楽堂」の句。寿楽堂は越州(紹興県(しょうこう)酒の産地)にあった張希元の官舎の部屋の名。

「高人自与山有素」 つづく

風竹の図

風竹図s.jpg 「梧竹展でみた風竹は素晴らしかった。あんなすごい絵はめったとありませんね」。Mさんがあの時の感動を語った。風竹は梧竹七十七歳の作、大画仙全紙の巨幅である。

「風竹の図」 つづく

空眼―『内閣秘伝字府』のこと

華s.jpg
明の黄ゴウ・黄鉞兄弟『内閣秘伝字府』の翻刻本が、わが江戸時代に流布された。永字八法を書の基本として72法に展開し、その名称や筆法を解説したものだ。なんと梧竹が晩年にこの本の解説書をつくろうとしたらしく思われる。自由奔放ともいいたいほどの筆をふるった梧竹がこんな伝統的な鹿爪らしい本をと、信じられないような話だが、現に梧竹手書きの原稿(らしきもの)が私の文庫にある。

「空眼―『内閣秘伝字府』のこと」 つづく

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